最終更新日:2023.01.05
公開日:2022.10.08
- ITリテラシー
ITリテラシーとは?意味や高める方法などをわかりやすく解説します
ITリテラシーという言葉をご存知ですか?
現在では生活に欠かせないものとなったスマホやインターネットですが、よく理解しないまま使うことで、個人情報をSNSに載せてしまったり、ネット決済で払えないほどの金額を使うといった、思わぬトラブルが起きてしまうこともあるかと思います。
そういったことが起きないよう、インターネットやコンピューターの性質・ルールを理解し、うまくつきあう力を「ITリテラシー」と言います。
この記事ではITリテラシーとはそもそも何なのか、ITリテラシーを高めることで避けられるトラブルなどをわかりやすくご紹介します。
ITリテラシーとは?
ITリテラシーとは、「ITに関するものを理解し、活用する力」です。
ITとは、ネット検索やメール、パソコン、スマホといったインターネットやコンピューターに関するものを指します。
ITリテラシーは、これらITを扱う際に必要な力です。
たとえば、「キーボードを使って文字入力をする」「メールの送受信をする」といったスキルも含まれますし、「SNSに大事な個人情報を投稿しない」「ID・パスワードは自分だけがわかるように保管する」などの知識も含まれます。
「ICTリテラシー」「メディアリテラシー」「情報活用能力」などさまざまな呼び方がありますが、ITリテラシーとほぼ似た意味で使われています。
ITリテラシーという言葉は、社会人に必要なビジネススキルとして使われることもありますが、この記事では子どものインターネットトラブルを防ぎ、将来にも役立つ力としてご紹介します。
リテラシーの意味
リテラシーとは英語で「literacy」と書き、「読み書きする力」を意味します。
「読み書きする力」と聞くと、単に文字を書いたり読んだりするだけの力を想像してしまうかもしれません。
しかし実際のところ、私たちは文章を書く際に、さまざまな言葉を組み合わせ、文章の流れを意図します。
つまり、リテラシーという言葉には、単にそれができる、というだけではなく、「理解し活用する」といったニュアンスが含まれています。
「ITリテラシー」も同様で、IT(パソコンやインターネット)を単に使うだけではなく、その仕組みやルールを理解したうえで活用する力を意味します。
ITリテラシーが大切な理由
学校でもタブレットやパソコンの使用が一般的になってきている今、ITを理解し活用する力であるITリテラシーは、より重要と言われています。
ではITリテラシーが高いと、どのような効果があるでしょうか。
- インターネットからさまざまな情報を得ることができ、かつデマや噂に惑わされない
- SNSなどのコミュニケーションツールを適切に使い、危険やトラブルに巻き込まれない
- 厚生労働省はすべてのビジネスパーソンにITリテラシーが必要と言っており、将来にも役に立つ
ITリテラシーが育っていると、さまざまなITツールの恩恵を受けることができ、また想定外のトラブルを避けられることもあります。
これからの時代を生きる子どもには、とても大切なスキルと言えるでしょう。
ITリテラシーが低いとどんな問題が起きるの?
大人はもちろん、これからの子どもにとっても重要なITリテラシーですが、ITリテラシーが育っていない場合は、どのようなトラブルが起こり得るのでしょうか。
一例をご紹介します。
- SNSに定期的に自分の写真を投稿している女の子。写真の背景や投稿内容から生活範囲が特定され、知らない人につきまとわれるようになってしまった。
- スマホのゲームに熱中している男の子。アイテムを購入する際は、母親が認証パスワードを解除していたものの、一度解除すると30分間は解除状態が継続。その間に男の子が購入を続けた結果、請求金額は10万円を超えてしまった。
- 有名人の悪口をネットに再投稿し、拡散させていた男の子。自らの投稿ではなく、他の人が書いた悪口の再投稿だが、虚偽の内容により名誉を傷つけられたとして、慰謝料を請求されてしまった。
- 人気漫画をスマホで撮影し、読みたい人のためにネットに投稿していた男の子。警告を無視していたところ、自宅に警察が来てしまった。
また、動画・ライブ配信で収入を得る小・中学生もおり、「自分も配信したい」と思う子どももいるかもしれません。
もちろん悪いことではありませんが、小学生の場合は多くの配信サービスでアカウントを作ることができません。
中・高校生においても青少年保護の観点で規約が存在します。
未成年の場合は、保護者によるアカウント管理や配信時間など、規約を守りましょう。
子どものネットトラブルを防ぐためにできること
子どものネットトラブルはできる限り起きてほしくありません。
それでは、親や大人には何ができるでしょうか。
総務省や文部科学省がさまざまな指導教材を用意しているので、その一部を紹介します。
スマホやタブレットのフィルタリング設定をする
フィルタリングとは、子どもがインターネットを利用する際に、危ないサイトへのアクセスを防ぐ機能です。
「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」では、18歳未満がスマホなどを使用する場合のフィルタリングは原則とされています。
対象年齢を守る
ゲームソフトやゲームアプリ、映画、動画などには対象年齢があります。
年齢にそぐわない暴力表現や不適切な言葉が目に触れることが無いよう、あらかじめ区分されています。
動画配信サービスにも、年齢制限のモードが用意されていることがほとんどです。
子どもに渡す前に、設定を確認しましょう。
インターネットの二つの性質を理解する
インターネットには、以下の二つの性質があります。
- インターネットに出た情報は、良い人も悪い人も世界中の人が見ることができる
- インターネットに出た情報は、ずっと残ってしまう
SNSで親しい相手とだけやり取りしているつもりでも、公に公開している場合、そのやり取りは世界中の人が見ることができます。
また、一度出した情報は完全に削除することが難しくなります。
この二点を念頭におき、慎重に考えてから発信するように子どもに伝えましょう。
これらに加えて、家庭でルールを設けるなど、話し合うことも大切です。
子どもが自分で考え判断する力を養えるように、実際にあった事例などを用いて、何がいけなかったのか、どうすれば良かったのかなど、話し合ってみてください。
子どものITリテラシーを高めるには?
トラブルが起きないよう、子どものITリテラシーを高めるにはどのようにするとよいでしょうか。
先ほどのトラブルの事例を見ても、単にITスキルを高めるだけでは避けられないトラブルもあります。ネットいじめもその一つです。
IT化が進んだ社会でITとうまく付き合うためには、ITスキルはもちろん、社会のルールや倫理を学ぶ必要があります。
社会のルールや倫理を学ぶ
「デマや噂を流さない」「人の悪口を言わない」などの倫理的な道徳や、著作権法などの守るべき法律、クレジットカードの仕組みといった、日常的なモラルを学ぶことが大切です。
これらは子どもが大人になる過程でも必要なことで、簡単に身につくものではありません。
教員や保護者用の指導教材もありますが、日々の会話から意識する機会を作るなど、地道に伝え続けることが重要です。
ITスキルを学ぶ
まずはID・パスワードの管理や、怪しいメール・リンクは開かないなどの基礎知識、文字入力やファイル保存といった基本操作を身に付けることが大切です。
加えて、子どもが興味を持っていることを実際にマウスやキーボードを使って調べてみたり、プログラミング学習やゲーム制作をしたりするなど、パソコンを活用する機会を通じて、コンピューターやネットワークをより理解しましょう。
興味を持って学ぶことで、更にITツールを適切に活用する力が身に付きます。
ITリテラシーを高めるために必要な社会のルールや倫理、ITスキルは、文部科学省が「情報モラル学習サイト」にまとめています。
子どもと学ぶ際に、ぜひ活用してみてください。
ITリテラシーを高めるならプログラミング教室もおすすめ!
ITリテラシーを高めるために、「コンピューターやシステムをより理解したい」「楽しみながら学びたい」という場合は、プログラミング教室もおすすめです。
プログラミングを通してITリテラシーを高めます
プログラミング教室「LITALICOワンダー」では、自分のオリジナルゲームを作りながら、コンピューターやシステムのルール・仕組みを学ぶことができます。
たとえばゲーム制作に使うイラストや音楽には、フリー素材を使うこともあります。
ただし無料で使用可能なフリー素材にも、ルールはあります。
それらのルールの確認方法や著作権法の理解は、実際にゲーム制作をするからこそ理解が進みます。
完成したゲームをコミュニティサイトで紹介する際にも、自分の個人情報をなんでも載せてはいけない、他の子どもの作品に悪口を言ってはいけないなど、ITリテラシーを学ぶ機会がたくさんあります。
まずは無料体験から
プログラミング教室に興味があれば、まずは教室を体験してみましょう。
プログラミング教室「LITALICOワンダー」では無料体験を受付中です。
ご自宅からオンラインでできる無料体験もありますので、ぜひお問い合わせください。
体験をしてみるだけでも、子どもがITに興味を持つきっかけになるかもしれません。
ITリテラシーのまとめ
ITリテラシーは、IT(パソコンやインターネット)に関するものを理解し、活用する力です。
ITリテラシーはこれからの時代の子どもには大切な力だと言われており、育てることでインターネットやSNSにまつわるトラブルに巻き込まれにくくなります。
ITリテラシーを高めるには、文字入力などのITスキルだけではなく、同時に社会のルールや倫理も学ぶことが大切です。
プログラミング教室では、ゲーム制作をおこなう中で、著作権法や自分の個人情報の守り方、ネットで悪口を言わないなど、ITリテラシーを育てる機会が体験的にあります。
ITリテラシーはこれからの社会人にとっても重要なスキルです。
子どもの将来にも役に立つため、プログラミング教室の無料体験などを通じて、コンピューターやシステムに触れる機会を増やしてみてはいかがでしょうか。