最終更新日:2021.03.29
公開日:2020.09.09
- プログラミングゲーム
【イベントレポート】キャリアは子供の時から始まっている? ゲームクリエイター・ゲーム制作の仕事
ご好評だったセミナーの内容をご紹介!『プロのゲームクリエイターが語る、ゲーム制作が切り拓くキャリア』
LITALICOワンダーでは、2020年7月~8月にかけて、「夏の特別onlineイベント2020」と称して、子供のプログラミング教育に関連した保護者の方向け無料セミナーや子供向けワークショップなど、多数のイベントを実施しました。
イベントは大変ご好評いただき、多数のイベントが満員で終えることができました。
その中でも、特に多くの方にご参加いただき、「参考になった」と好評だったイベントの内容を特別にご紹介します。
本記事でご紹介するのは、8月23日に実施した『プロのゲームクリエイターが語る、ゲーム制作が切り拓くキャリア』セミナーです。
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登壇者 ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン イベントプランナー 齋藤智也(さいとう ともや)氏
登壇者
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン イベントプランナー 齋藤智也(さいとう ともや)氏エンジニアとしてスマートフォン向けソーシャルゲームや子ども向け知育アプリ「ごっこランド」の開発に携わり、その後2020年6月よりユニティ・テクノロジーズ・ジャパンに入社。初代Unityアンバサダー。ゲーム制作のためのソフトウェア「Unity」を多くの方に知ってもらうためにイベントプランナーとして活動する。趣味としてもゲームを作っており、個人で企画/絵作り/プログラム/音楽を担当する。「息子が笑って遊んでくれるようなアプリを作る」ことを夢に持つ一児のパパでもある。
ゲーム制作にはどのくらいの人数・日数が必要?
スマートフォン向けのゲームから、コンシューマゲームなど、ゲームと一言で言っても様々なものがあります。
そのため、ゲーム制作に必要な人数や期間にも多様なバリエーションがあります。
例えば、数人で1週間~1か月かかるゲームもあれば、100人以上の人が3年以上かけて制作するゲームもあり、その多様性がうかがえるかと思います。
ゲーム制作の仕事をするにはどんなスキルが必要?
多くのゲームは、様々な分野の専門性の高いプロフェッショナルが力を合わせて制作することになります。
企業としては、特定の分野における秀でた能力や興味関心を持った人を求めます。
ゲームをつくるゲーム会社で働くということは、専門性を武器にプロフェッショナルとして生きるということです。
早いうちから「自分がどのような分野のプロフェッショナルとして活躍したいか」を考え、そのスキルを磨いておくと、将来役立つでしょう。
また、そのスキルはゲーム制作以外にも応用できるため、将来の選択肢を広げることに繋がります。
会社によって定義は異なりますが、一例として次のようなプロフェッショナルが協力してゲームを制作しています。
企画職
どんなゲームにするか考えたり、チームメンバーをまとめたりする役割の人々です。
例えばゲームの方向性を決めるプロデューサーやチームの進行管理を務めるディレクター、細かな仕様を決めるプランナーなどがいます。
デザイナー職
絵や3Dモデルなどをつくり、ゲームの世界観を構築する役割の人々です。
2Dデザイナーというキャラクターやアイテムなどの絵の素材をつくる人や、UIデザイナーと呼ばれるゲームを遊びやすくするための情報の伝え方を考えてつくる人、エフェクトデザイナーという攻撃や魔法などのエフェクトを主に制作する人などがいます。
開発職
キャラクターやゲームの世界の仕組みを動かす役割の人々です。
例えば、ゲーム端末で動作する挙動をプログラミングで実装するクライアントエンジニアと呼ばれる人、よりよい表現をつくるなど技術面でデザイナーをサポートするテクニカルアーティストと呼ばれる人などがいます。
サウンド職
ゲーム内で流れるあらゆる音をつくる役割の人々です。
コンポーザーと呼ばれるゲームの雰囲気やシステムに合わせて音楽を作曲する人もいれば、サウンドデザイナーと呼ばれる効果音や環境音をつくることでゲームの世界観をよりつくり上げる人、サウンドエンジニアという音声バランスを調整したりゲーム内で音を鳴らす仕組みをつくる人がいます。
企業で働く以外にゲームをつくる選択肢って?
会社でゲームをつくることは、メリットもある一方、費用面や内容面などの制約もあります。
そのため、自分がつくりたいゲームをそのまま実現できないことは多々あります。
自分の理想的なゲームをつくるために、個人や小規模な組織で「ゲーム作家」や「インディーゲームクリエイター」として活動する人もいます。
とはいえ個人で制作するだけでは生活していくのは一般的に厳しく、ゲーム会社で働きながら個人でも制作するという方も多くいます。
IndieWorldやIndie Games Festivalなど、インディゲームを紹介する生放送やイベントも存在します。
とはいえ個人で制作するだけでは生活していくのは一般的には難しく、ゲーム会社で働きながら個人で制作する方も多くいます。
ずばり、プロのゲームクリエイターになるために必要な準備を教えて!
何よりも大切なのは、「ゲームをつくる」ことです。
「プロのゲームクリエイターになってゲームをつくる」のではなく、「ゲームをつくってプロのゲームクリエイターになる」という意識を持つことが大事です。
ゲームをつくってみることのメリットとして、大きく3つが挙げられます。
自分でつくったゲームは、自分の努力とスキルを物語ってくれる
企業に就職するための選考を受けるとき、面接だけでなくポートフォリオ(その人がつくったものをまとめたもの)の提出が求められることもあります。
自分が「本当にやりたいこと」が見つかる
企業で自分がどのようなプロフェッショナルとして働いていきたいか、あるいは個人で自分の理想とするゲームをつくっていきたいか、などを知ることができます。
大切な仲間を見つけられる
憧れのゲームクリエイターや、競い合いながらともに実力を伸ばしていくライバルなどがゲーム制作のやる気に繋がります。
困ったときに助け合えることができる仲間は、ゲーム制作を進める上で大切な人となるでしょう。
Scratch(スクラッチ)やUnity(ユニティ)など、ゲーム制作ができるツールはたくさんあります。
試してみて、自分に合うものを見つけていくとよいでしょう。
いきなり凝ったゲームをつくるのではなく、最初はシンプルで小さなゲームをつくるのがポイントです。
自分でゲームを完成できた成功体験を積み重ねることで、自信を持てたり、できることを増やしていったりすることができます。
他にも、つくったゲームを他の人に遊んでもらうことや、同じ目標を持つ仲間を見つけることも、ゲームクリエイターへの道を拓きます。
まとめ
LITALICOワンダーでは、Unity(ユニティ)を使ってゲーム制作に挑戦するゲーム&アプリエキスパートコースや、プログラミングが初めての方でもScratch(スクラッチ)を使って一歩ずつ学べるゲーム&アプリプログラミングコースなど、ゲームプログラミングを学ぶことができるコースをご用意しています。
ゲームをつくりたいけれど自分一人では難しいと感じている方や、一緒にゲームをつくる仲間を見つけたいという方は、まずはLITALICOワンダーの授業を無料で体験してみてはいかがでしょうか。
今回のセミナーでは、他にも様々なお話を伺うことができました。
ご登壇者の齋藤智也さん(クリエイターネーム:青木ととさん)がご自身のブログで紹介してくださっているので、興味を持った方はこちらの記事もぜひ読んでみてください。
「プロのゲームクリエイターが語る、ゲーム制作が切り拓くキャリア」という大層な名前のセミナーで話そうと思ったきっかけについて
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監修LITALICOワンダー サービス開発グループ 和田 沙央里(わだ さおり)
監修
LITALICOワンダー サービス開発グループ 和田 沙央里(わだ さおり)2014年3月株式会社LITALICOに入社。5歳〜高校生の子どもたちが通うIT×ものづくり教室「LITALICOワンダー」の立ち上げで渋谷教室の開設当初から約3年間、300名以上の通塾生徒にプログラミングの指導を続けた。2016年度は総務省「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」事業のプロジェクト責任者を務めた。現在はカリキュラム・教材開発に携わる。大学では発達心理学・教育心理学を専攻し、卒業後は都内の大手IT企業で金融系基幹システムの開発に従事、現職に至る。
著 :『使って遊べる!Scratchおもしろプログラミングレシピ』翔泳社
監修:『スラスラ読める UnityふりがなKidsプログラミング ゲームを作りながら楽しく学ぼう! 』インプレス社
監修:『子どもから大人までスラスラ読める JavaScriptふりがなKidsプログラミング ゲームを作りながら楽しく学ぼう! 』インプレス社