最終更新日:2022.12.27
公開日:2021.06.13
- プログラミング教育必修化
創造力とは?その意味と必要な理由、子どもの創造力を養う方法
「これからの時代は創造力が必要だ」そんな言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
必要なことであれば教えてあげたくなってしまいがちですが、そもそも創造力とはどんなものか、なぜ創造力が必要なのかについて、しっかりと理解している人はそう多くないかもしれません。
そこで、創造力の定義や必要とされる理由についてご紹介します。
子どもの創造力を養うための方法についてもまとめているので、お子さんの学習にぜひ取り入れてみてください。
創造力の定義とは
創造力とは、辞書では「新しいものをつくりだす能力」とされています。
特にこれからの時代に必要とされる創造力は、解答が一つだと決められていない課題に対して、自分なりの答えを見つけ出すことができる能力のことです。
2006年に経済産業省が提唱した社会人基礎力においての創造力は「新しい価値を生み出す力」と定義されています。
行動例としては「既存の発想にとらわれず、課題に対して新しい解決法を考える」という内容を挙げています。
創造力に欠ける人は、「前回と同じ方法で」と安易に物事を進めがちです。
しかし、それでは会社も社会も発展しません。情報収集をして分析をした上で、新しい価値をつくり出す力が求められているのです。
創造力が必要な理由
創造力は特定の人だけが生まれ持っている特別な能力ではありません。大人が子どもの発育をサポートすることで、誰もが身につけることができるです。
ハサミやのりを使って車をつくる工作でも、登場人物とストーリーをつくっておままごとをすることでも創造力を育むことができます。
創造力は、AIやロボットなどのIT技術が発展するこの時代に、人間ならではの力が発揮できるビジネススキルでもあります。
よって、子どもたちが創造力を身につけることは、将来の選択肢を増やすことにつながります。また、創造力を糧に、新しい仕事を生み出すことができる可能性も広がります。
重要なのは、自由な発想ができる幼少期にこそ創造力を磨くことです。
年齢を重ねていくと、経験の豊富さから固定観念にとらわれてしまいがちです。柔軟な想像力と創造力を培うためには、子どものころからトレーニングすることが望ましいでしょう。
子どもの創造力を高める方法
「子どもの創造力を高めるなんて私にできるのだろうか」と不安になる保護者さまも多いかもしれません。
しかし、ポイントを押さえて創造力を育む場を提供してあげれば、その能力を開花させることが可能です。それでは、創造力を養う方法についてみていきましょう。
自由に遊ぶことができる時間を与える
保護者さまが子どもと一緒に遊ぶことも必要ですが、子どもが一人で自由に遊ぶ時間も確保することが大切です。
自分で考えながら思いのままに遊ぶことで創造力が高まります。
保護者さまが助けてくれないと、上手くいかずに怒り出すことがあるかもしれません。
でも、助けがなければ、子どもなりに違う遊び方を試したり、楽しみを見出したりします。
それこそが、新しい何かを生み出していく創造力を養うことにつながるのです。
上手にできなくても大丈夫。子どもが遊びや取り組みに夢中になっているときは、できる限り横から口を挟むのは避けましょう。
そっと見守ることが大切です。これも、子どもの創造力を育てるために保護者さまができるサポートの一つです。
自由に遊ぶことができる場所を与える
自由に遊ぶことができる時間には、自由に遊ぶことができる場所も用意してあげてください。
子どもが一人で集中して、自由に自分の創造性を発揮するには、それが許される空間が必要です。
絵の具や粘土を自由に使ったり、おもちゃを一面に広げたり。制限が多い場所ではなかなかさせられない遊び方ですよね。
子どもが遊びに没頭しているときは、汚れたり散らかったりしてもいい空間や汚れてもいい服を用意してあげましょう。
子どもが工夫して遊ぶことができるものを与える
創造力を育むためには、工夫次第で遊び方が広がる素材やおもちゃを用意しましょう。
特定の目的にしか使えないおもちゃだと、別の使い方を考えにくくなります。
ブロックや工作グッズなど、子どもが自由に工夫して遊ぶことができるおもちゃや道具を選んであげることが大切です。
トイレットペーパーの芯や新聞紙などの廃材でも、切ったり形を変えたりすることで遊びの幅が広がります。
創造力を高めるためには、積み木などシンプルなおもちゃが適しています。
大人が創造する姿を見せる
子どもに「何かつくってみなさい」と口で言うだけではなかなか思うようにいきません。
子どもは大人の姿を真似して成長していくものです。
そのため、保護者自身が子どものお手本になることも大切です。子どもの創造力を高めるために、保護者さまも一緒に創造を楽しんでみましょう。
また、「このおもちゃはどこにしまえばいいの?」と子どもに聞かれたときには、特定の場所をただ示すだけではなく、答え方を工夫してみましょう。
「箱に入れたらキレイにしまえるよね。よく使うものなら取り出しやすい場所に置くといいね。取り出しやすい場所ってどこだろう?」などと考え方の道筋を示し、解決策を子どもと一緒に考えるのも創造力を高める際に効果的です。
柔軟な態度で新しいことに臆せず挑戦する大人の姿を子どもにみせて、一緒に創造力を高めましょう。
大人が何でも先回りしない
子どもが失敗して落ち込む姿はあまり見たくないものですよね。
そのため、失敗する前に「こうすると上手にできないよ」と失敗を事前に防いでしまうことがあります。
しかし、これでは「失敗するのはいけないことだ」と子どもが失敗を恐れる気持ちが強くなってしまう可能性があります。
新しく何かをつくり出すときに、失敗はつきものです。
失敗するたびに落ち込んで諦めてしまうと何も生まれません。何でもかんでも保護者が先回りして失敗を防ぐのはやめましょう。
子どもが失敗から立ち上がり、解決しようと奮闘する姿をサポートすることが大切です。
「次はどうしたら上手くいくかな?」と一緒に考えてあげましょう。失敗は、創造性を育むチャンスでもあります。
子どものアイデアを聞く
子どもに質問をされたら、すぐに答えを教えるのではなく、子ども自身にも考えさせることが重要です。
保護者が一緒に考えたり、解決策をお互いに出し合ったりすることも、創造力を高めることに繋がります。
例えば、「駐車場は危ないから走っちゃダメ」という声かけを「駐車場には車がいっぱいあるね。隠れていて見えないけど急に動き出す車もあるかも。走ったらどうなるかな?」という問いかけに置き換えます。
すると、子どもはどうなるか想像し、自ら考えて「駐車場では走ってはいけない。思いっきり走りたくなったら、芝生のある公園に行きたいと言う」などという答えにたどりつくでしょう。
ここで、もし思うような答えがでてこなかったとしても、頭ごなしに否定したり注意したりしてはいけません。
「そういう考え方もあるね」と子どもの発想に耳を傾け、多様な考え方や思考のプロセスを認めてあげることも大切です。
そんなやりとりから、さらにいいアイデアが生まれてくるでしょう。
褒め方や感想の伝え方に気をつける
子どもは、自分がつくった作品を保護者や人に見てもらいたいと思っているので、きちんと感想を伝えるのも重要なポイントです。
褒めるときは、「よくできたね!」「上手に描けたね!」というように成果だけを褒めるのではなく、「いっぱい考えてつくったんだね」「この仕掛けが面白いね」と子どもが取り組む姿勢や具体的な工夫など、過程や努力を褒めるようにしましょう。
つくるときに苦労した部分や工夫した部分を子どもに聞いてみるのも効果的です。
「次はこうやってつなげてみたい」「ここにかわいいお花を描きたい」と、次の作品につながるような意欲が自然と子どもの口から出てくるような会話もいいですね。より良いものを追求する姿勢も、創造力の育成には欠かせません。
まとめ
子どもの創造力を高めることは、将来の可能性を広げるために重要なことです。
そして、より高い創造力を育むためには、子どもが自ら考えて問題を解決できるように適切にサポートできる環境があるとベストです。
近年、楽しみながら柔軟に発想し、作品をつくることで創造力を育てるプログラミング学習が注目されています。
LITALICOワンダー(リタリコワンダー)では、子ども1人ひとりに合わせたオーダーメイドカリキュラムにより授業を行うため、子どもに合った形で創造力を育むことができます。
テクノロジーを活かしたものづくりと、子どもにピッタリのオーダーメイドカリキュラムを通して創造力を育む環境を提供しています。子どもに寄り添ったプロの教育は無料で体験可能です。
子どもの創造力をさらに向上させるために、プログラミング学習を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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監修 LITALICOワンダー編集部(りたりこわんだー へんしゅうぶ)
監修
LITALICOワンダー編集部(りたりこわんだー へんしゅうぶ)LITALICOワンダー編集部では、ITやものづくり、子どもの教育などに関するさまざまな記事を発信します。LITALICOワンダーは、新年長さん〜高校生のお子さんを対象にしたIT×ものづくり教室です。