最終更新日:2021.08.18
公開日:2021.08.21
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スマホ利用の実態とは?調査結果から見える今後のデジタル教育の課題
スマホは発売されて以来、その利便性の高さから普及率は高まり続け、今や大人から子どもまで幅広い世代で使用されています。
子どもを育てる保護者にとっては、子どものスマホ保有率はどのくらいなのか、どのような目的でスマホを利用しているのかという点が気になることでしょう。
今回は、子どものスマホの利用状況についての調査結果を紹介するとともに、デジタル教育に対する影響や課題についても紹介します。
スマホ利用率の調査結果
まずは、現在のスマホの普及率についてデータを見てみましょう。
総務省情報通信政策研究所が行った令和元年度の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」をもとに、子どものスマホの利用状況について検証していきます。
スマホ利用率は90%超え
日本全国に住む13~69歳までの男女1500人を対象とした調査結果によると、スマホの利用率は平成24年で32.0%でした。
その後、スマホの利用率は毎年増加し続け、令和元年度には91.1%を占めるまでに伸びています。
一方で、平成24年にはスマホよりも使用率の高かったフィーチャーフォンですが、翌年にはスマホに逆転され、平成29年にはタブレットの利用率にも抜かれている状態です。
このような状況において、子どものスマホ使用率も高まり、令和元年度の10代のスマホ利用率は93.7%という結果となっています。
10代のスマホでのネット利用は87.7%
10代のネット利用率についても掘り下げて見ていきましょう。
スマートフォンやタブレットなどを利用してインターネットを行う割合は、平日が87.7%、休日が85.9%という数字が出ています。
さらに、平均利用時間は平日が150.1分、休日が197.1分と全世代の中で最も高く、特に休日にその傾向が顕著に見られます。
一方、パソコンを利用してインターネットを使用する10代の割合は、平日が9.2%、休日が12.0%という結果であることから、パソコンは休日に使う人が多いようです。
10代のインターネット利用時間で最も多いのは「動画投稿・共有サービスを見る」
では、10代の子どもたちはスマホでどのようなインターネットの利用をしているのでしょうか。
インターネットの利用項目別に、平均の利用時間を見てみると、最も多いのは「動画投稿・共有サービスを見る」で、平日は74.2分、休日は114.8分でした。
次いで多いのが「ソーシャルメディアを見る・書く」で平日が64.1分、休日が83.4分、3番目が「オンラインゲーム・ソーシャルゲームをする」で、平日が33.8分、休日が58.1分です。
男女別に、休日の利用時間を見ると「動画投稿・共有サービス」「オンラインゲーム・ソーシャルゲーム」は、男性の方が利用率が高く、女性は「ソーシャルメディアを見る・書く」ための利用時間が多いことが分かります。
日本の子どもは海外に比べてパソコン使用率が低い
10代の子どもたちが、スマホを利用してインターネットを楽しむ時間が増えている一方、パソコンの使用率は年々減少しています。
経済協力開発機構が行った国際学力調査「PISA2018」によるパソコンの使用率調査を見てみましょう。
日本で自宅にあるパソコンを自分も使用するという15歳の子どもは、2009年に48%だったのに対し2018年には35%と、13ポイントも落ち込んでいます。これはアメリカ73%、イギリス78%と比べても歴然たる差です。
2009年の段階では、子どものパソコン使用率がわずか23%と少なかった韓国でも、9年間で63%にまで大きく増加しています。
発展途上国を含むその他の国々と比べても、2009年よりも2018年の使用率が減少している国は日本だけです。
デジタル化が進む現代において、パソコンを使いこなすスキルを身に付けたり、知識や技術を深めたりすることは、今後の社会を生きる上で欠かせません。
そのためには、子どものインターネット利用をスマホだけに留めるのではなく、パソコンでも利用できるよう環境を整えていくことが必要不可欠な課題といえるでしょう。
世界で注目されるデジタル教育
海外では、ものづくりやテクノロジーに対する教育的価値が認められており、教育現場では既にさまざまな取り組みが行われています。
アメリカでは、科学・技術・工学・数学の頭文字を取った『STEM(ステム)』といった理数系科目の推進が掲げられており、国を上げてプログラミング教育を重視しています。
イギリスでは、2014年にプログラミング教育が小中学校で必修化され、さらにすべての中学・高校・専門学校で3Dプリンターの導入がされました。
一方、日本におけるデジタル教育は、諸外国の水準と比べると遅れを取ってはいるものの、プログラミング教育は、2020年より小学校で、2021年からは中学校でも必修化される予定となっています。
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LITALICOワンダーは、新年長さんから高校生までの子どもを対象として、『IT×ものづくり』を学べる教室です。
プログラミングやロボットなどテクノロジーを活用してものづくりを行う場を提供する中で、子どもたちの考える力や新しいものをつくりだす経験から得られる力を重視しています。
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LITALICOワンダーでは、プログラミングを通じてお子さんがパソコンを使うことに熱中できる機会を提供しています。
まとめ
スマホの普及率は年々高まっている一方で、日本の子どもは海外の子どもと比べてパソコンの使用率が以前よりも減少している傾向にあります。
そのような中で、日本でもプログラミング教育が必修化されるなどデジタル教育は注目されており、パソコンを使いこなす力は、これからの社会を生き抜く上で必要不可欠なものと認識されています。
お子さんがパソコンに触れる時間を増やすためには、パソコンを使うことが楽しいと感じることが大切です。
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監修 LITALICOワンダー編集部(りたりこわんだー へんしゅうぶ)
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LITALICOワンダー編集部(りたりこわんだー へんしゅうぶ)LITALICOワンダー編集部では、ITやものづくり、子どもの教育などに関するさまざまな記事を発信します。LITALICOワンダーは、新年長さん〜高校生のお子さんを対象にしたIT×ものづくり教室です。