最終更新日:2021.02.13
公開日:2019.04.27
- プログラミング教育必修化
子供向けプログラミング学習|幼児から遊んで学べる教材・ツール
最近、子供向けのプログラミングが注目を集めています。プログラミングの学習は幼児期や小学校の低学年からでもゲームや遊びを通して身に付けることができ、そのメリットはたくさんあります。今回は、幼児期から遊んで学べる、プログラミング学習に最適な教材やおもちゃを紹介します。
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3つの学習方法
子供向けのプログラミング学習は、大きく分けて3つの学び方があります。
1. ビジュアルプログラミング系
1. ビジュアルプログラミング系
PCやタブレット端末の画面上のキャラクターや絵に対して、プログラミングによって指示を与えてアニメーションやゲームを作って楽しむことができます。本来、プログラミング言語ではコードの記述が必要ですが、ビジュアルプログラミングは視覚的なアイコンや指示ブロック、オブジェクトなどを用いてプログラミングを実行できます。
ゲームやアニメに興味があるお子さんや、将来アプリの設計・開発などに興味を持ってほしいと考えている方に検討してほしい学び方です。
2. ロボット系
2. ロボット系
手先を動かすのが好きなお子さんや、工学系・ものづくりに興味を持ってほしいと考えている方におすすめしたいのがロボット系です。ロボット系は、おもちゃのロボットや製作したブロックをプログラミングによって動かします。この際のプログラミングも、ビジュアルプログラミングのソフトウェアからスタートするのが一般的です。
3. 電子基板系
3. 電子基板系
組み立てキットもしくは完成品の学習用のマイクロコンピューターを使って手軽にプログラミング学習が行えます。プログラミングの学習だけではなく、データがコンピューターにどのように入力・出力されるのかという仕組みを学ぶこともできます。
ビジュアルプログラミング系
ビジュアルプログラミングはソフトが充実していて、スマートフォンやタブレットがあれば家庭でも手軽に学習を始めることができます。代表的なソフトはScratch(スクラッチ)やViscuit(ビスケット)などです。幼児はスマートフォンの操作に不慣れなこともあるので、大画面のタブレットを使用して学習するといいでしょう。
ビジュアルプログラミングソフトのメリットとしては、以下の点があります。
1. 低価格でスタートできる
無料や低価格のソフトが主流なので、ソフトを使用するための端末(スマートフォン、タブレットなど)とインターネットを利用できる環境があれば、費用をかけずに学習をスタートできます。
2. プログラミング的思考を鍛えられる
ビジュアルプログラミングソフトは、子供がプログラミング学習をスタートするために開発された教材ソフトですので、論理的思考力などのプログラミング的思考を鍛えることができます。
3. 視覚的、直感的に楽しめる
与えた指示通りにキャラクターや自分が描いた絵を動かすことができるので、視覚的・直観的に楽しみながら飽きずに学習を進めることができます。
ロボット系
プログラミング教育用のおもちゃとしては、Sphero SPRK+(スフィロスパーク)やTello EDUなどがあります。
スフィロスパークは球体型のプログラミングロボット、Tello EDUはプログラミング学習も行えるドローンです。基本的な遊び方はどちらも本体に対して、専用のビジュアルプログラミングアプリ、あるいはビジュアルプログラミング言語、python(パイソン)などのプログラミング言語を使ってプログラムを作成します。
また、ブロックを自分で組み立ててプログラミングを行うおもちゃも人気です。たとえば、レゴ®BOOSTやタミヤのカムプログラムロボット工作セットなどです。
ロボット系のツールや玩具のメリットは子供の年齢やプログラミングの習熟度に合わせた学習ができることと、玩具やブロックが目の前で動くので子供の食いつきが良いこと、手先を動かしながら創造力が鍛えられること、などが挙げられます。
注意点として、プログラミングをするためには別途スマートフォンやタブレットが必要な場合があることと、一般的なおもちゃと比べて高額になりやすいということです。
電子基板系
マイクロコンピューターとしては、IchigoJamやRaspberry Piが、よく利用されています。
どちらも手のひらに乗せられるサイズの、むき出しの電子基板です。こうした電子基板を使って、たとえばON/OFFや明るさ・色の調整ができるLEDライトのスイッチを作ったり、ゲームや簡単なロボットを作成したりすることができます。
メリットとしては、以下のポイントが挙げられます。
- ✓ PCと比較して機能が限定されておりインターネットに接続しなくても利用できるので、安心して使用できること
- ✓ 本体価格が安いこと
- ✓ はんだ付けや組み立てから学べること
- ✓ IchigoJamはBASIC、Raspberry Piはpythonなどのプログラミング言語が学べること
また、以下の点に気を付けましょう。
- ✓ 子供だけで学ぶには難易度が高く、親子で取り組む必要があること
- ✓ メモリ容量が少ないため、複雑な計算には対応できないこと
- ✓ 別途キーボードとモニターが必要であること
発展的な内容を学ぶには
ゲームや玩具で発展的な内容を学ぶには、HackforPlayやCodeMonkey(コードモンキー)などの基本的なコードが学べるゲームやアプリがおすすめです。
HackforPlayは、ロールプレイングゲームのように見えますが、コードの数値を変更して敵を弱くしたり、プレーヤーの攻撃力を強くしたりして改造をしながらゲームをクリアしていくという特徴があります。また、自分でステージを作って投稿することもできます。このゲームは2014年に当時現役高専生が作成して公開したゲームです。今では、ハックフォープレイ株式会社として運営されています。
CodeMonkeyはサルのキャラクターを、コードの記述によりゴールであるバナナまで導くゲームです。有料のプログラミング学習サイトですが、無料体験で30ステージまでプレイできます。コードの記述とはいえ、序盤のステージは非常に基礎的な内容からスタートします。200以上のステージがあり、コンテンツの更新も頻繁に行われるため、ビジュアル言語よりも一歩進んだプログラミング学習ができます。作成したのは、イスラエルのコードモンキー・スタジオという会社で、世界中で人気のあるゲームです。
こうしたプログラミング学習ゲームに親しみプログラミングのスキルを身に付けていけば、中学生や高校生になったときにUnityのようなゲーム開発ツールを使えるようになることもあります。Unityはゲーム制作のプロに利用されている無料のツールで、最近では建築・医療の分野でもそのバーチャル技術が活用されています。
もちろん、プロも利用するツールなので簡単というわけではありませんが、3Dのモデルを動かすことができるので、ゲームやアニメが好きな子供にとっては非常に挑戦し甲斐のあるツールではないかと思います。
まとめ
子供向けのプログラミング学習玩具には、大きく分けてビジュアル言語、ロボット系、電子基板系の3つの学び方があります。いずれもツールや玩具が充実しているので、それぞれの特徴を踏まえてお子さんの適性に合った遊び方ができれば、自発的で積極的に学習を進めることができるでしょう。
しかしながら、プログラミング教材は自由度が高いため、ただお子さんに与えただけではうまく使いこなせないこともあります。そうならないためには、プログラミング教室で実際にさまざまな教材に触れたり、通学して体系的に学んだりすることで効果的な学習をする方法もあります。まずは、無料の体験授業を受講されてみてはいかがでしょうか?
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※Sphero, Inc.
※LEGO is the Trademark of the LEGO Group. (c)2021 The LEGO Group.
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監修LITALICOワンダー サービス開発グループ 和田 沙央里(わだ さおり)
監修
LITALICOワンダー サービス開発グループ 和田 沙央里(わだ さおり)2014年3月株式会社LITALICOに入社。5歳〜高校生の子どもたちが通うIT×ものづくり教室「LITALICOワンダー」の立ち上げで渋谷教室の開設当初から約3年間、300名以上の通塾生徒にプログラミングの指導を続けた。2016年度は総務省「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」事業のプロジェクト責任者を務めた。現在はカリキュラム・教材開発に携わる。大学では発達心理学・教育心理学を専攻し、卒業後は都内の大手IT企業で金融系基幹システムの開発に従事、現職に至る。
著 :『使って遊べる!Scratchおもしろプログラミングレシピ』翔泳社
監修:『スラスラ読める UnityふりがなKidsプログラミング ゲームを作りながら楽しく学ぼう! 』インプレス社
監修:『子どもから大人までスラスラ読める JavaScriptふりがなKidsプログラミング ゲームを作りながら楽しく学ぼう! 』インプレス社