最終更新日:2022.12.26
公開日:2022.12.21
- プログラマー
プログラマーになるには?独学や大学・専門学校に通うメリット・デメリットなども解説します
現在ではスマホのアプリなどプログラミングで作られた製品やサービスも身近になったこともあり、そういった製品やサービスを作る「プログラマー」に興味がある方も多いのではないでしょうか?
といってもプログラマーになるには「何を勉強したらいいのか?」「独学でもなれるのか」といった疑問もあると思います。
この記事ではプログラマーになるために必要なスキルや、独学での勉強の進め方、大学や専門学校について紹介します。
プログラマーになるにはどうすればいい?
プログラマーとは「SEが作成したアプリなどの設計図に沿って、実際にプログラミングをおこなう職業」のことです。
SEとは「システムエンジニア」の略称で、社内や取引先と交渉し製品やサービスの詳細を決めていく職業です。
アプリで例えると、SEはアプリの設計図を担当し、プログラマーはその設計図通りに動くようにプログラミングを担当するといった関係となります。
もう少し具体的に言うと、SEが設計図の中に「写真を2回タップしたらいいねマークがつくようにする」と指定した場合、プログラマーがプログラミングによってその動作を実現させていきます。
プログラマーは実際のプログラミングを担当するため、プログラミング言語を用いてプログラムを書いていく「コーディング」のスキルが重要です。
ただ、明確な区分があるわけではなく、会社や製作物の内容によってSEがプログラマーを兼任していることや、プログラマーの中にもさらに担当が細分化されていることもあります。
エンジニアについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
プログラマーの需要
プログラマーを含む「IT人材」の需要は、今後数十年にわたって高まっていくといわれています。
現在の社会は急速にIT化が進み、スマホのアプリやゲーム、銀行のATMなどプログラミングによって作られた製品やサービスが身近になっています。
その社会の変化にプログラマーの育成が追いついていない現状があり、経済産業省の資料によると2030年には45万人ものプログラマーを含むIT人材が不足するとされています。
プログラマーは「設計図に沿って、実際にプログラミングをおこなう人材」のため、プログラマーを目指すためにはプログラミングのスキルが必須となります。
プログラマーに必要なスキルを学ぶためには、
- 独学でプログラマーを目指す
- 専門学校に通ってプログラマーを目指す
- 大学に通ってプログラマーを目指す
- プログラミングスクールに通ってプログラマーを目指す
などの方法があります。それぞれ内容やメリットが異なりますので、まずは簡単に紹介します。
独学でプログラマーを目指す
プログラマーになるための勉強は独学でおこなうことも可能です。
独学では主に参考本や学習サイトを使ってプログラミングを学んでいきます。
独学でプログラマーになる勉強をする場合は、自分のペースで学習を進められることや、費用が比較的抑えられるといったメリットがあります。
専門学校に通ってプログラマーを目指す
プログラマーを目指すために専門学校に通うという方法もあります。
Web制作コース、ゲーム制作コース、アプリ制作コースなどのプログラマーを目指すコースに入学し、主に2年かけて学習していきます。
企業との連携した授業や実際にアプリを作るといった実践的な内容が多い点がメリットといえます。
大学に通ってプログラマーを目指す
大学に通ってプログラマーを目指すという選択肢もあります。
大学ごとに異なりますが、理工学部や情報学部などの学部でプログラマーに関連した学習をおこなうことがあります。
4年生の大学の場合は、1年次はコンピュータやネットワークの基礎を幅広く学び、2~3年で専門的に分野を絞って学んでいく流れが多くあります。
プログラマーとしての知識だけでなく、幅広く学べるといったメリットがあります。
プログラミングスクールに通ってプログラマーを目指す
プログラミングスクールとは、プログラミング言語などを学ぶための教室のことです。
基本的には学びたいプログラミング言語などのコースを選択して、集中して学習していくといったスタイルのプログラミングスクールが多くあります。
コースは1ヶ月~6ヶ月程度が多く、ピンポイントで学びたいものを学べるといったメリットがあります。
独学でもプログラマーになれる?
ここでは独学でプログラマーを目指す方法を紹介します。
プログラマーには、医師や保育士のように職業に就くために必要な国家資格などはないため、未経験の方でも求人に応募して採用されればプログラマーとして働くことができます。
実際に独学でプログラミングスキルを身につけて、プログラマーとして働いている方もいます。
独学でプログラマーになるための勉強方法としては、
- 学習サイトでプログラマーの勉強をする
- 参考本を使ってプログラマーの勉強をする
- 資格を目標にプログラマーの勉強をする
といったものがありますのでそれぞれ見ていきましょう。
学習サイトでプログラマーの勉強をする
独学の中にはプログラミングの学習サイトを利用し、プログラマーになるための勉強をする方法があります。
学習サイトとは、インターネット上でプログラミングスキルが学べるサイトのことです。動画や資料を見て練習問題を解いていくといった形のサイトが多くあります。
「Webサイト制作コース」といった作りたいものや、「Python(パイソン)コース」といったプログラミング言語ごとにコースが分かれているので、必要なコースを選択して学習していきます。
プログラマーになるためのスキルが学べる学習サイトには有料・無料とありますが、無料でお試しできるサイトも多いので、どの学習サイトが自分に合うかまずは体験してみるといいでしょう。
参考本を使ってプログラマーの勉強をする
プログラマーになるためのスキルを独学で身につけるには、参考本で勉強するという方法もあります。
参考本には「プログラミング全体を学べるもの」と「特定のプログラミング言語を学べるもの」といった種類があります。
プログラミング全体を学べるものは、そもそもプログラミングの解説やインターネットの成り立ちなどプログラマーを目指すうえで基本的なことが学べます。
特定のプログラミング言語を学べるものは、PythonやJavaScript(ジャバスクリプト)などのプログラミング言語ごとに分かれていて、本格的に学んでいくことができます。
未経験の方はまず全体的な知識を学んでから、プログラミング言語を絞って学習していくといいでしょう。
資格を目標にプログラマーの勉強をする
独学で学ぶ方法として、資格を目標にすることもあげられます。
プログラマーになるためには資格は必須ではありませんが、資格を取得することで自分のスキルを客観的に証明することができることや、一人で学習を進めるための目標とすることができるメリットがあります。
資格の一つである「情報処理技術者試験」は、プログラマーとしても重要なITについての幅広い知識が求められる国家資格です。
他にも民間の資格として、特定のプログラミング言語のスキルを測るものもあります。
資格取得がそのままプログラマーとしての就職につながるわけではありませんが、独学で進めていく上での助けになるでしょう。
プログラマーになるには大学と専門学校どっちがおすすめ?
プログラマーになるために大学や専門学校への進学を考えている方もいると思います。
それぞれ特徴があるため、メリット・デメリットも人によってとらえ方が異なってきます。
明確にどちらがおすすめというものはないため、それぞれの特徴と学びたいことを踏まえて自分に合った方を選択していけるといいでしょう。
大学
大学で、プログラマーに必要な幅広い知識を身につけることもできます。
大学には短大などもありますが、ここでは4年生の大学について紹介します。
大学は学ぶ内容によって学部が分かれており、プログラマーになるための知識を身につけるには、「情報学部」や「理工学部」といった学部を選ぶ必要があります。
大学では最初の1~2年で学部ごとの基礎的な知識を広く学び、2~3年で専攻を絞って深く専門的に学んでいくといった場合が多いことが特徴です。
例えば専修大学の「ネットワーク情報学部」の入学案内では、
- 1年で基礎作り、
- 2年で方向を探り、3年で作品などを実践的な学習をし
- 4年で仕上げる
といった進め方が紹介されています。
大学は学校ごとの教育理念に従って独自にカリキュラムを組んでいくため、学部の名称や学べる内容は大学ごとに大きく異なります。
ホームページやオープンキャンパスを活用しながら自分に合った選択をしていきましょう。
専門学校
専門学校でもプログラマーになるためのスキルを身につけることができます。
文部科学省の資料では専門学校は「特定の職業に必要な能力を、実践を重視したカリキュラムで学習する」点が特徴とされています。
専門学校は入学時から専門的な学科に分かれていて、プログラマーになるためにも「ゲーム学科」「Web制作学科」「システム学科」などと細分化されている場合が多いです。
実践的といわれる理由としては、「企業と連携した授業や実習がある」「アプリなどの作品制作の授業が早くからおこなわれる」といったことが挙げられます。
卒業までの年数は2年が一番多くなっており、学ぶ内容の詳細が決まっている場合などは合っているといえます。
プログラミングスクール
大学や専門学校とはまた異なりますが、プログラミングスクールでもプログラマーになるための学習をすることができるため紹介します。
プログラミングスクールでは、プログラミング言語などによってコースに分かれており、自分が学びたいコースを選んで学習していく形式が多くあります。
実際に教室に通う場合も、オンライン上で受講する場合もあり、一つのコースを1ヶ月~6ヶ月程度かけて学んでいきます。
比較的時間の融通が利くことや、一つのコースを学ぶ時間が短いことがメリットといえます。
選び方に迷う場合
プログラマーになるために、大学や専門学校、プログラミングスクールなどで迷った場合は、ホームページのプログラマーとしての就職実績などを参考にするといいでしょう。
ほとんどのサイトでは卒業生がプログラマーとしてどういった企業に就職したか、どんな種類のプログラマーを多く送り出しているか、といったことが掲載されています。
ほかにも、プログラマー関連の資格取得のサポートがあるかといった情報もありますので、自分がどのようなプログラマーになりたいかといった将来像と合致する学校などを選んでいくといいでしょう。
プログラマーになるために押さえておきたいポイントとは?
ここではプログラマーになるために押さえておきたいポイントを2つ紹介します。
それは、「仕事内容」と「学ぶプログラミング言語」です。
なぜこの2点がプログラマーになるためのポイントかというと、あとから変更が難しいためです。
プログラマーは仕事内容によって求められるスキルや使用するプログラミング言語が変わってきて、それらには共通する部分もありますが基本的には別々のものとなります。
途中で変更しようとすると、また1から学び直す必要が生じて、時間や労力がかかってしまうことが考えられます。
そのためあらかじめイメージを持っておくことが大事です。では仕事内容とプログラミング言語について簡単に見ていきます。
仕事内容
プログラマーはプログラミング言語を使って、製品やサービスなどを作っていきます。その「製品やサービス」には
- Web開発:ブラウザ上で動くアプリやシステムなどの開発
- ゲーム制作:主に家庭用ゲーム機やパソコン向けのゲームの制作
- スマホアプリ制作:スマホやタブレットで動くアプリの制作
- システム開発:銀行のATMなどが動くようにシステム開発
- AI開発:お掃除ロボットなどコンピューターが自分で判断する人工知能(AI)の開発
といった種類があります。
仕事内容がすぐに浮かばない場合は、まずは「何を作りたいか」から思い描いて、それが叶うプログラマーとしての仕事内容を考えるといいでしょう。
プログラミング言語
また、そのプログラマーとしての仕事内容によって学ぶプログラミング言語も異なってきます。
- Web開発:HTML、CSS、JavaScript など
- ゲーム制作:C#、C++、JavaScript、Swift、Ruby など
- スマホアプリ制作:Swift、Kotlin、Java など
- システム開発:COBOL、Java など
- AI開発:Python、JavaScript、C++ など
となっており、プログラマーとしての仕事内容が決まると、学習するプログラミング言語も決まってきます。
プログラミング言語ごとに文法などが異なりますので、プログラマーを目指すにはプログラミング言語を決めて学習していくことが効率的です。
この二つは途中で変更することが難しいため、プログラマーを目指すうえでは早めに押さえておきたいポイントといえるでしょう。
プログラマーになるには?についてまとめ
プログラマーになるための学習方法を紹介してきました。
プログラマーはアプリなどの設計図に沿って、実際にプログラミングをおこなう職業のことで、プログラミング言語のスキルが重要となります。
プログラマーになるためのスキルは独学で学ぶこともできますし、ほかにも大学や専門学校、プログラミングスクールなど多くの選択肢があります。
それぞれに特徴やメリットデメリットがありますので、自分が作りたいものや学びたいプログラミング言語を考慮して検討していくといいでしょう。
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