最終更新日:2023.07.31
公開日:2023.07.11
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Scratch(スクラッチ)のおすすめ本13選!入門本から本格的なプログラミング本まで紹介

子どもがプログラミング学習ツール「Scratch(スクラッチ)」で遊びはじめたため、「子どもに教えられるように、自分もScratchを学んでみようかな?」と思って、本を探している保護者の方もいるかもしれません。
Scratchの解説本は数多く出版されており、初心者を対象にわかりやすく解説している本もあるため、本でScratchを独学することも可能です。
この記事では、Scratchを本で学ぶ方法やメリットについて解説し、Scratch関連本13冊の内容を紹介します。
初心者向けから応用レベルまでさまざまな本を紹介していますので、本を選ぶ際の参考にしてください。
Scratch(スクラッチ)を本で学ぶとは?
Scratchを学ぶには、プログラミング教室に通う方法のほか、本で独学する方法もあります。
さまざまな難易度のScratch関連本が出版されているため、理解度にあわせて選ぶことができます。
ところで、そもそもScratchはなぜこれほど関心が高まっているのでしょうか?
ここではScratchについて簡単に説明し、Scratchを本で学ぶ方法やメリットについても紹介します。
Scratch(スクラッチ)とは?
Scratchとは、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボで生み出されたプログラミング言語です。
特に8歳から16歳の子どもに向けてデザインされていますが、幅広い年代の人々に使われています。
Scratchでは、ゲームやアニメーションなどをつくったり、ロボットを動かしたりすることができます。
無料で利用でき、ブラウザ上で操作できるので、ソフトウェアをインストールする必要もありません。
パソコン上に表示されるカラフルなブロックを組み合わせてプログラミングをおこなうため、プログラミングの知識がなくても、まだタイピングができない子どもにも簡単に操作できます。
Scratchは多言語に対応しており、日本語では漢字とひらがなが使える「日本語」と、ひらがなのみが使える「ひらがな」の2つのモードがあります。
Scratchは世界中の教育現場でも使われており、日本の小学校でもプログラミングの授業において使われています。
Scrach(スクラッチ)のプログラミング方法
Scratchでプログラミングをおこなうには、Scratchの公式サイトにアクセスし、アカウントを作成します。
サインインすると、Scratchのトップページが表示されます。
画面上部の「作る」という表示をクリックすると、ゲーム制作をはじめることができます。
「作る」ボタンをクリックすると表示される画面で、上部左側にある地球のマークをクリックすると言語を選択できます。
この画像では「日本語」に設定されていますが、ひらがなのみの「にほんご」に設定することもできます。
Scratchでプログラミングをおこなうには、左側の「ブロックパレット」と呼ばれるエリアから指示が書かれたブロックを選び、真ん中の「コードエリア」にドラッグして、指示の書かれたブロックを組み合わせてコードを組み立てていきます。
組み立てられたコードは「プログラム」となり、右上の「ステージ」と呼ばれるエリアで実行されます。
プログラミングで動かすものは「スプライト」と呼ばれ、初期状態では「スクラッチキャット」と呼ばれる猫が表示されていますが、スプライトの種類も変えることができます。
詳しくは、以下の記事で説明していますので参考にしてください。
Scratch(スクラッチ)を本で学ぶメリット
Scratchを本で学ぶには、本をひと通り読んでからパソコンで操作するよりも、本を読みながら実際にパソコンを操作し、本に書かれている手順に沿ってプログラミングをおこなっていくことがおすすめです。
Scratchはブロックを組み合わせることで、子どもにも直感的にプログラミングを学んでいけるようにつくられています。
このため、本に書かれている通りにブロックを組み合わせて実際にスプライトを動かしていくことで、効率的にプログラミングを学んでいくことができるでしょう。
Scratchを本で学ぶことには、以下のようなメリットがあります。
安価に学べる
プログラミング教室に通う場合、ある程度の費用がかかります。
プログラミングをずっと続けていきたいかどうかまだわからない段階で、いきなり安くはない額の投資をするのには勇気がいるかもしれません。
一方、本であれば数千円で入手でき、知識を身につけることができます。
「Scratchがどのようなものなのか知りたい」「プログラミング教室に通う前に、基本的な知識を身につけておきたい」などという場合には、まず本で学んでみるのも一つの方法です。
好きなときに学べる
プログラミング教室には決まった日時に通う必要がありますが、本で学ぶ場合は、自分の都合のよいときに学ぶことができます。
また、学ぶペースも自分で調整できることも本で独学することのメリットです。
Scratch(スクラッチ)のプログラミング本7選【入門編】
ここでは、Scratchをはじめて学ぶ人に向けて書かれている本を7冊紹介します。
できるキッズ 子どもと学ぶ Scratch3 プログラミング入門
Scratchをはじめて学ぶ子どもと大人のために、使い方や機能を丁寧に説明した本です。
小学校3年生以上が対象で、すべての漢字に読み仮名が振られており、平易な言葉で書かれています。
マウスやキーボードの使い方から解説されており、パソコンに慣れていない人もゼロから学んでいくことができます。
Scratchの画面のスクリーンショットが数多く掲載されており、どこを操作すればよいのかがひと目でわかるようになっています。
大人が子どもに教えるときのポイントも書かれているので、子どもに教えるためにScratchの知識を身につけたい大人にもおすすめの本です。
小学生からはじめるわくわくプログラミング2 Scratch 3.0版
はじめてプログラミングを学ぶ小学生を対象として書かれている本です。
Scratchのアカウントのつくり方からはじまり、スプライトの猫を回転させるコードのつくり方を通じて、Scratchの基本的な操作を学んでいきます。
スクリーンショットやイラストも多用されていますが、文字での解説が中心になっているため、Scratchの仕組みを理論的に理解したい人にもおすすめです。
作って学ぶScratchドリル (O'REILLY KIDS)
はじめてプログラミングをおこなう子ども向けに、マウスの使い方からScratchの基本操作、正五角形のつくり方やゲームのつくり方までをドリル形式で解説した本です。
イラストが中心で文字が少なく、ポイントを押さえた簡潔な解説が添えられているため、普段パソコンに馴染みがうすい人でも理解しやすいでしょう。
作業の節目ごとに、できたら巻末のページにシールを貼っていく形式になっており、子どものやる気を自然にうながす工夫がされています。
まんがでプログラミング 進め!けやき坂クリエイターズ Scratch 3.0編
小学生の子どもたちがScratchを使ってゲームをつくっていく過程のストーリーがマンガで描かれており、文章とイラストによる操作の解説が所々に入る形式のScratch解説書です。
マンガに親しんでいる子どもにとって理解しやすいでしょう。
初心者向けの本ですが、後半では作品の共有方法や、誰かの前で作品を発表するときのポイント、拡張機能の使い方なども解説されており、もう一歩踏み込んで理解したい人も満足できる内容になっています。
Scratch 3.0対応版 10才からはじめるプログラミング図鑑: たのしくまなぶスクラッチ&Python超入門
「図鑑」という名の通り、プログラミングの説明から簡単なゲームのつくり方、「現実世界でプログラミングがどのように使われているか」ということまでが説明されており、「プログラミングとは何か」ということの全体像がおおまかにわかる内容の本です。
ゲームのつくり方では、ScratchとPython(パイソン)の2つのプログラミング言語が解説されています。
Scratchを使ってプログラミングを感覚的に理解したあとだからこそ、テキストで書くプログラミング言語であるPythonも理解しやすくなる仕組みになっています。
Scratch 3.0対応版 10才からはじめるゲームプログラミング図鑑: スクラッチでたのしくまなぶ
Scratchを使って、8種類のゲームをつくる方法を解説している本です。
アクションゲームやレーシングゲーム、迷路や音を使ったゲームやテンポの速いゲームなど、それぞれ特徴の異なるゲームをつくる過程で、Scratchのさまざまな機能を習得できるようになっていきます。
図が多用され、子どもにわかりやすく書かれていますが、大人でも入門書として十分に読み応えのある本です。
よくわかる Scratch 3.0ではじめるプログラミング
Scratchの基本的な操作のみをシンプルに解説した本です。
アカウントのつくり方からスプライトの動かし方、アニメーションのつくり方や音の鳴らし方などの基本的な操作のほか、簡単なゲームのつくり方までが説明されています。
ステップごとに操作画面のスクリーンショットが添えられているため、迷うことなく操作を覚えていけるでしょう。
Scratch(スクラッチ)のプログラミング本6選【本格編】
ここでは、プログラミングを本格的に学びたい方向けのScratch解説本を6冊紹介します。
Scratchではじめる機械学習 ―作りながら楽しく学べるAIプログラミング (オライリー・ジャパン)
Scratchを使ってプログラミングをおこなったことのある小学校高学年以上の子どもを対象とする本です。
Scratchそのものを学ぶ本ではなく、Scratchの拡張機能やオンラインツールを使ってゲームやデジタルペットなどをつくりながら、機械学習の仕組みを学べる内容になっています。
理科がもっとおもしろくなる Scratchで科学実験: 自由研究にも使える プログラミングを活かした実験がいっぱい! (子供の科学★ミライクリエイティブ)
この本もScratchの使い方を解説するのではなく、さまざまな科学の課題をScratchを使って実験する方法を紹介しています。
観察記録の付け方や分類図鑑のつくり方、気象データの調べ方や月の観測など、いつもの理科の実験にScratchのプログラミングを利用することで、より効率的にデータを集められることがわかる内容になっています。
「プログラミングはゲームをつくるのに使うだけでなく、社会のなかでさまざまなことに役立てられているのだ」ということを、子どもが実感できるきっかけとなるでしょう。
ゲームを改造しながら学ぶ Scratchプログラミングドリル: プロのゲームクリエイターが伝授! 考えて遊んで面白くするゲーム作りの思考法
Scratchでゲームをゼロからつくるのではなく、現役のクリエイターが作成したオリジナルゲームの原型にプログラミングを重ねて完成させ、きちんとプレイできるようにしていくなかで、Scratchの操作方法やプログラミングの考え方を学んでいく本です。
初級・中級・上級の3つの難易度に分かれており、プログラミングが未経験の子どもにも挑戦できます。
集中力が続かないなどの理由で、ゼロからゲームをつくるのはまだ難しい子どもも楽しく取り組めるでしょう。
Scratchではじめよう! プログラミング入門 Scratch 3.0版
プログラミングにはじめて挑戦する中学生以上を対象とする本で、Scratchを使った王道のシューティングゲームのつくり方を解説しています。
Scratchの使い方が初心者でもわかるように説明されていますが、細部まで丁寧に説明されているため、ある程度パソコンの操作に慣れている人の方が理解しやすいかもしれません。
Scratchで学ぶ プログラミングとアルゴリズムの基本 改訂第2版
中学生から大人までのプログラミング未経験者や、「Scratchの楽しさはわかったけれど、もっと思い通りにプログラミングをつくってみたい」という人などを対象とする本です。
まず序盤で、Scratchの基本操作を通じてプログラミングの基本的な考え方を学びます。
次に、プログラムをつくるうえで基礎となるアルゴリズムの基本をScratchを使って学んでいく内容になっています。
ScratchでAIを学ぼう ゲームプログラミングで強化学習を体験
機械学習の一つである「強化学習」を3つのレベルに分け、それぞれのレベルでScratchを使ってゲームをプレイしながら、強化学習について学んでいく内容の本です。
「強化学習をきちんと理解したいと思っている、中高生から大人までのすべての人」を対象としています。
機械学習について丁寧に解説されているだけでなく、解説に沿ってゲームをプレイしていくなかで、Scratchの使い方も学べるようになっています。
Scratch(スクラッチ)を本格的に学ぶならプログラミング教室
子どもが本を読んでScratchで遊べるようになってきた場合は、プログラミング教室でさらに興味を伸ばしていくのも一つの方法です。
子どもを対象とするプログラミング教室の数は近年増えてきており、なかにはScratchを使ってプログラミングを教える教室もあります。
本でScratchを学ぶ場合とは異なり、プログラミング教室に通えばわからないことを先生に教えてもらえたり、一緒に学ぶ友達ができたりするというメリットがあります。
LITALICOワンダーは、プログラミング教室をオンライン・オフラインの両方で運営しています。
Scratchを使ってプログラミングを学ぶ「ゲーム&アプリプログラミングコース」のほか、ブロックを組み合わせてさまざまなものをつくるゲーム「マインクラフト」を使ってプログラミングを学ぶ「マインクラフトクリエイトコース」などがあります。
無料体験授業もおこなっていますので、興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
Scratch(スクラッチ)のプログラミング本まとめ
Scratch関連本は、子どもを対象とする本から大人も対象に含む本まで、非常に多く出版されています。
まったくの初心者を対象として操作を解説している本から、Scratchを科学実験や機械学習などに応用する方法を説明した本まで、Scratchの習熟度にあわせてさまざまなレベルの本が存在します。
自分のペースで学びたい場合や、まずScratchがどのようなものか知りたい場合は、本を参考にしながらScratchを学んでみるとよいでしょう。
また、子どもがScratchに興味を示している場合は、プログラミング教室でさらに興味を伸ばしていく方法もぜひご検討ください。