最終更新日:2023.08.31
公開日:2023.08.22
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スクラッチでプログラミングが無料で学べる!ゲームの遊び方や作り方を紹介
子どもにも扱いやすいプログラミング教材にScratch(スクラッチ)があります。
小学校などにも広く導入されているため、子どもが使っているのを見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。
スクラッチは簡単な操作でプログラミングができる高性能なソフトでありながら、無料で使うことができる点が特徴です。
今回はスクラッチの概要や、遊び方、簡単なゲームの作り方などを紹介します。
スクラッチはプログラミングが無料で学べるソフト
無料でプログラミングが学べるソフトにScratch(スクラッチ)があります。
スクラッチは無料で遊べることに加えて、キーボードに慣れてなくてもタッチ操作やマウス操作でプログラミングができるように作られているため、はじめてパソコンやプログラミングに触れる子どもにも合っているソフトといえます。
スクラッチとは?
スクラッチはアメリカのマサチューセッツ工科大学が作成した、ブロックを組み合わる簡単操作でプログラミングができる教材です。対象年齢は8歳~16歳となっており、小学校低学年から使うことができます。
スクラッチは現在で70か国以上の言語で使うことができ、日本でもプログラミング教材として小学校などで活用されています。
スクラッチは「スクラッチ財団」が管理しており、運営費は助成金と寄付によって賄われているため、ユーザーは無料で使用することができます。
スクラッチでできること
スクラッチではプログラミングによって、多彩なゲームやアニメーションをつくることが可能です。
ゲームもジャンプしながら進んでいくアクションゲーム、迫りくる敵を撃っていくシューティングゲーム、複雑な3Dゲームなど創造力次第でさまざまなゲームをつくることができます。
※LITALICOワンダーのゲーム&アプリプログラミングコースの受講生による作品
こちらは、敵が撃ってくる無数の弾をよけながら攻撃をしていく、緊張感と爽快感を味わうことができるゲームです。
こういったゲームもスクラッチでプログラミングすることが可能です。
スクラッチのプログラミング方法
スクラッチは指示が書かれたブロックを組み合わせていくことでプログラミングをすることができます。
例えば、Aキーを押したらキャラクターを前に進ませるプログラミングをしたい場合は、「aキーが押されたとき」ブロックと「●歩動かす」ブロックを組み合わせることで実現します。
ブロックは指示の種類ごとに色が分かれていて、マウスやタッチ操作で動かして組み合わせるだけで画面の中のキャラクターを動かせるため、直感的にプログラミングをすることができます。
このブロックの組み合わせをいくつも作り、先ほど紹介したような複雑なゲームを実現させていきます。
また、作ったプログラミングは保存することも可能です。保存するには公式サイトからアカウントを作成することが必要です。なお、アカウントの作成は無料でおこなうことができます。
スクラッチを遊ぶ方法
スクラッチは無料で使えると説明しましたが、ここでは具体的な遊び方を紹介します。
スクラッチはプログラミングソフトですが、CDディスクなどがあるわけではなく、基本的にはインターネットを通じて公式サイトで遊びます。
スクラッチをインターネットで遊ぶ方法
スクラッチを遊ぶスタンダードな方法は、インターネットを通じて遊ぶことです。
パソコンやタブレットでスクラッチの公式サイトにアクセスし、上にある「作る」をクリックするだけで、すぐにプログラミング画面に移ることができます。
この画面でプログラミングをしていきます。最初にアクセスしたときには、プログラミング方法を説明するチュートリアル動画が流れますので、参考にしてみるといいでしょう。
スクラッチのアプリをダウンロードする方法
スクラッチはインターネットを通じて遊ぶ以外にも、スクラッチのアプリをダウンロードして遊ぶ方法もあります。
公式サイトのダウンロードページから、お使いのパソコンやタブレットなどの機器に合わせてアプリをダウンロードして使います。また、アプリも無料でダウンロードすることが可能です。
基本的にはインターネットにつないで使用することが多いですが、アプリ版だと外出先などインターネット環境がなくても利用できるメリットがあります。ただ、作った作品をアップロードするのに手間がかかる、ほかの人の作品を遊ぶことができないといったデメリットもあります。
スクラッチでゲームを遊ぶこともできる
スクラッチの遊び方は、プログラミングをすることだけではありません。ほかの人がつくったゲームをプレイすることも可能です。
スクラッチの公式サイトの上にある「見る」をクリックすると、多くの作品が表示されます。
その中から遊びたいゲームを選んでプレイしてみましょう。さらに遊ぶだけではなく、どのようなプログラミングがされているかを見ることもできますので、ほかの人の作品を通してゲーム作りのヒントを得られるかもしれません。
なお、スマホでもサイトにアクセスすることはできますが、キーボードの操作が必要なゲームなど一部のゲームが遊べないことがありますので、ご注意ください。
スクラッチでゲームをつくる方法
ここでは、スクラッチでゲームをつくる方法を紹介していきます。今回は簡単なピンポンゲームを作りながら流れを紹介していきます。
スクラッチで簡単なピンポンゲームをつくる方法
ここでは、スクラッチを使って簡単な「ピンポンゲーム」の作り方を紹介します。
実際に作成したものがこちらです。
緑の旗マークをクリックするとゲームがスタートします。マウスを動かし車を左右に移動させ、飛んでくるバスケットボールを打ち返していきます。
それでは、この動きをどうプログラミングしたのか見ていきましょう。
ピンポンゲームとは、画面を動き回る球をバーなどで打ち返していくゲームのことです。
今回は球を「バスケットボール」、バーを「車」で作っていきます。
スクラッチのプログラミング画面右下の、「スプライトを選ぶ」をクリックします。
次に画面の中にある「Basketball」を選択します。これでバスケットボールがプログラミング画面に登場します。
このバスケットボールが画面内を飛び跳ねるプログラミングをしていきます。
まず、「旗が押されたとき」ブロックの下に「ずっと」ブロックを組み合わせ、その中に「10歩動かす」ブロックを入れます。
これだと、旗が押されたときにずっとボールが真横に移動し続けることになります。
画面を飛び跳ねるようにするには、「10歩動かす」ブロックの下に、「もし端に着いたら、跳ね返る」ブロックを組み合わせます。今度は画面の端から戻ってくるようになりました。
ここにさらに、「旗が押されたとき」ブロックのすぐ下に「45度に向ける」ブロックを組み合わせることで、ボールが斜めを向いてから動き出し、画面の中を上下左右に跳ね回るようにプログラミングできます。
今度は車の動きをプログラミングしていきます。再度「スプライトを選ぶ」から「Convertible 2」を選択します。
次に、「旗が押されたとき」ブロックの下に「ずっと」ブロックを組み合わせ、その中に「x座標を○○にする」ブロックを入れます。x座標とは横方向の位置を表します。
これだと、旗マークが押されたときに座標の位置にテレポートしてしまいます。
そこで、「x座標を○○にする」ブロックの数値の部分に「マウスの座標」ブロックを入れ込みます。
このプログラミングで、マウスの動きに連動して車が左右に動くようになりました。しかし、これではボールと車が接触してもまだ何も起こりません。
それではボールを車で打ち返すプログラミングをしていきます。
もう一度「Basketball」のプログラミング画面に戻ります。ここで、ボールが飛び跳ねるのとは別のプログラミングをしていきます。
「旗が押されたとき」ブロックのすぐ下に「ずっと」ブロックを組み合わせ、そのなかに「もし○○なら」ブロックを入れ、さらに「○○」の部分に「Convertible 2に触れた」ブロックを入れ込みます。
続いて、触れた場合の動きをプログラミングしていきます。
「もしConvertible 2に触れたなら」ブロックの下に「180度回す」ブロックと「10歩動かす」ブロックを入れていきます。このプログラミングによって、ボールと車が触れたときに、ボールが上に打ち返されるようになりました。
これで、「画面を飛び跳ねるボールを、車を操作して打ち返していく」というピンボールゲームのプログラミングが完成です。
ここからさらに、背景をバスケットコードに変えたり、打ち返すボールの角度をランダムにしたりと工夫することでより楽しいゲームを作っていくことができます。
スクラッチが学べるプログラミング教室
プログラミング教室とは、ゲームやアニメーション制作、ロボットプログラミングなどを通してプログラミングを学んでいく習い事のことです。
スクラッチでは簡単操作でゲームが作れるといっても、思い通りのゲームをつくるのはなかなか大変です。
プログラミング教室の中にはスクラッチを教材として取り入れている場所もあり、スクラッチに詳しいスタッフがいてわからないことを教えてもらえるため、つまずいた経験のある方におすすめといえます。
また、一緒に学ぶ生徒がいることも、つまずいたときにモチベーションを維持することにつながるといえるでしょう。
プログラミング教室のLITALICOワンダーの「ゲーム&アプリプログラミングコース」では、スクラッチを使った授業を展開しています。
LITALICOワンダーでは、生徒一人ひとりの好きなことや作りたいものを尊重し、主体性や創造力を発揮できるようにその子に合わせたオーダーメイドの授業をおこなっています。
また、作ったゲームなどの作品を発表する機会もあり、LITALICOワンダー全体の発表イベント「ワンダーメイクフェス」では、大勢の観客の前で作品プレゼンもしています。
こちらはワンダーメイクフェスで発表された、小学5年生の生徒がスクラッチで作ったゲーム「プラマイ戦争」のプレゼン資料です。
プラスとマイナスというユニークなキャラクターたちが戦う対戦アクションゲームで、買ったときには花吹雪が舞うなど楽しくなる工夫が満載の作品です。
次に紹介するのは、小学4年生の生徒がスクラッチで作った「タブレットのシミュレーション」のプレゼン資料です
タブレットのように、画面に「カメラ」「カレンダー」などのアプリが並んでいて、クリックするとそれぞれの機能が使えるようにプログラミングされています。
アプリごとに別々のプログラミングをしたり、アプリのアイコンは自分で作ったりとさまざまな試行錯誤が見られる作品です。
オンラインではカメラとマイクのついたパソコンと、インターネット環境があればご参加いただけます。
無料体験も教室、オンラインともに受け付けています。子どもが「ゲームを作りたいと話している」「スクラッチが難しくて習いたい」という方は一度無料体験にご参加してみませんか?
スクラッチで無料プログラミングまとめ
スクラッチはプログラミング教育の現場でも使われる、無料のプログラミングソフトです。
ブロックを組み合わせるだけでプログラミングをすることができ、プログラミングに慣れていない子どもにも扱いやすいといわれています。
とはいえ、プログラミングをする際にはつまずくこともあると思います。そういったときはスクラッチを教材としているプログラミング教室に通うことも方法としてあります。
多くのプログラミング教室では無料での体験授業を実施しているため、気になる方は一度問い合わせてみるといいでしょう。