最終更新日:2023.01.05
公開日:2019.10.15
プログラミング言語C♯とは?学習のメリットやできることを解説
近年、3Dゲーム開発の現場で特に重宝されているプログラミング言語がC♯(シーシャープ)です。
C♯(シーシャープ)はMicrosoft社が開発したプログラミング言語で、Windows向けのアプリなどに活用されていましたが、近年用途が広がっており、特にゲーム開発環境であるUnityに対応したプログラミング言語であることから、注目が高まっています。
今回は、C♯(シーシャープ)およびUnityの概要や利用されている場面、学習のメリットなどについて詳しく紹介します。
Unityはゲーム開発エンジンとしては知名度も上がってきていますが、今回はビジネスの現場などでの最新の用途についても紹介します。
C♯(シーシャープ)を学習することのメリットを大きく感じていただけると思います。
\プログラミング教室の授業を無料で体験!/
C♯(シーシャープ)とは
C♯(シーシャープ)のプログラミング言語としての特徴は以下の通りです。
- 1.Microsoft社が開発したプログラミング言語(2002年開発)
- 2.C++(シープラプラ)の後継言語
- 3.C++(シープラプラ)、java(ジャバ)、Delphi(デルフィ)と文法が近いため、C♯を学習した後はこれらの言語が学習しやすい
プログラミング言語の種類は多数あり、言語によってできることや得意な分野が異なりますが、C♯(シーシャープ)では以下のことができます。
アプリケーション開発
Microsoft社開発なので、特にWindowsアプリとの相性が良いという特徴があります。
また、Visual Studioという開発環境を使ってモバイルアプリ、Webアプリ、IoTアプリなどを開発することもできます。
Unityを使ったゲーム開発
ゲーム開発環境のUnity を使用してゲーム開発をすることができます。
2Dゲーム開発ができる環境はいくつか選択肢がありますが、日本語で初心者でも3Dゲームが作れる環境の選択肢はそれほど多くありません。
しかも、実際にUnity を使って開発されたゲームが市場で販売されるなど、実用性・専門性の高さも兼ね備えています。
Unity の3D開発技術はゲームだけではなくVR(バーチャルリアリティ)技術や3D映像の作成、建築の設計などの場面でも使用されています。
C♯(シーシャープ)で作られているサービスとは
C♯(シーシャープ)を使って作成されているWebサイトについて解説します。
- ・検索サイトBing/MSN(ポータルサイト)
- ・Microsoft社公式サイト
- ・Skype公式サイト
これらはMicrosoft社関連のグローバルで利用されているWebサイトです。
また、上述のUnity を活用することでC♯(シーシャープ)の活躍の場が飛躍的に広がっています。
Unity を使って作られたゲーム作品には「ポケモンGO」、「Super Mario Run」などのモバイルアプリゲームや「バイオハザードアンブレラコア」などのPS4対応ゲームなどのヒット作もあり、現在第一線で活躍しているゲーム開発エンジンであることがわかります。
PS4やSwitch、スマホアプリなどゲーム開発の現場で使用されているゲーム開発環境を使って子供やプログラミングの初心者でも比較的スムーズにゲーム作りを楽しむことができます。
このような専門性の高いゲーム開発エンジンでありながら、Unity はC♯(シーシャープ)のコードを使いこなせなくともある程度の作業をすることはできるので、ゲーム作りを楽しみながらプログラミング言語C♯(シーシャープ)を学ぶことができます。
さらに、「Brain Viewer」という医療用の3次元映像アプリもUnity を使用して作られたサービスです。
Unity の3D映像作成技術を使用して作られた「Brain Viewer」は、脳神経外科の手術シミュレーションをすることができます。
Unity はゲーム開発環境のフィールドだけではなく、さまざまな分野で活用されています。
C♯(シーシャープ)を学習するメリットとは
C♯(シーシャープ)を習得することのメリットを具体的に6点紹介します。
- 1.プログラミング言語の中では比較的学習しやすい
- 2.安定性・信頼性が高い
- 3.iOSやAndroid、Macなどさまざまなプラットフォームで利用できる(ただし、原則的にはWindows向け)
- 4.ゲームやVR(バーチャルリアリティ)など今、社会で非常にニーズが高い技術を支えている言語を習得できること
- 5.プログラムのデバッグ(誤り)を発見してくれる機能などを搭載した総合開発環境Visual Studioを使えばさらに学習しやすくなる
以上のように、初心者から比較的使用しやすいプログラミング言語でありながら、さまざまな分野やプラットフォームで利用できることが、C♯(シーシャープ)を学ぶメリットの特徴です。
C♯(シーシャープ)の学習の際に不可欠な総合開発環境Visual Studioとは
C♯(シーシャープ)の学習を助けてくれるVisual Studioの特徴についても紹介します。
- ✓ Visual StudioもC♯(シーシャープ)と同様Microsoft社が開発している
- ✓ スムーズにアプリを構築するための環境が揃っている
- ✓ いくつかエディションがあるが、個人向けのCommunityは無料で利用することができる
- ✓ 入力補助機能(入力候補の表示など)、デバッグ機能(プログラムのミスを発見する機能)、テスト機能(作ったプログラムを実際に作動させてみる機能)などが一本化されているので、C♯で開発をする際の生産性を高めることができる
C♯(シーシャープ)をうまく活用することで、開発のスピードを速めると同時に、ミスを減らすことができ、生産性を高めて学習することができます。
VR(バーチャルリアリティ)技術はものづくりにも活用されている
Unityが得意とするVR(バーチャルリアリティ)の技術はものづくりの現場でも採用されています。具体例を3点紹介します。
製造や保守の点検・トレーニング
実際の作業現場をUnityの3D技術で再現し、製造や保守のトレーニングに活用されています。
例えば、日本航空では飛行機の整備訓練にVR(バーチャルリアリティ)の技術が活用されています。
現実に近い設計シミュレーション
VR(バーチャルリアリティ)技術を使って等身大のシミュレーションモデルを作ることができます。
VR(バーチャルリアリティ)技術は機械などの設計においても重宝されています。
VR(バーチャルリアリティ)空間内で試作品を作る
VR(バーチャルリアリティ)の空間内で試作品を作る技術もあります。
体の動きに合わせて試作品が作動したり反応したりするので、実際にものづくりを行う前に映像上で操作性や使用感を確認することができます。
以上のようにビジネスのものづくりの現場でも、作りたい製品や機械の形や機能をイメージするためにVR(バーチャルリアリティ)の技術が活用されています。
C♯(シーシャープ)のまとめ
C♯(シーシャープ)はゲーム開発を始め、VR(バーチャルリアリティ)技術など、現在の科学技術の最先端で用いられているプログラミング言語の一つです。
Unity に使用するメインのプログラミング言語として近年、存在感が高まっています。
VR(バーチャルリアリティ)に代表される3D映像の技術は、ゲームだけではなくものづくりにも活用されていて、製品の試作やチェックなどに欠かせない技術となっており、これからますます用途の拡大が期待されています。
LITALICOワンダーは、テクノロジーを活かしたモノづくりを通して子どもの個性に合わせて創造力をはぐくむ学びの場です。
Unity(C#)を使ったスマートフォン向けゲームやVRアプリの開発を目指すカリキュラムでの授業もおこなっているので、興味のある方はぜひ無料体験にお越しください。
-
監修LITALICOワンダー サービス開発グループ 和田 沙央里(わだ さおり)
監修
LITALICOワンダー サービス開発グループ 和田 沙央里(わだ さおり)2014年3月株式会社LITALICOに入社。5歳〜高校生の子どもたちが通うIT×ものづくり教室「LITALICOワンダー」の立ち上げで渋谷教室の開設当初から約3年間、300名以上の通塾生徒にプログラミングの指導を続けた。2016年度は総務省「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」事業のプロジェクト責任者を務めた。現在はカリキュラム・教材開発に携わる。大学では発達心理学・教育心理学を専攻し、卒業後は都内の大手IT企業で金融系基幹システムの開発に従事、現職に至る。
著 :『使って遊べる!Scratchおもしろプログラミングレシピ』翔泳社
監修:『スラスラ読める UnityふりがなKidsプログラミング ゲームを作りながら楽しく学ぼう! 』インプレス社
監修:『子どもから大人までスラスラ読める JavaScriptふりがなKidsプログラミング ゲームを作りながら楽しく学ぼう! 』インプレス社