最終更新日:2023.03.03
公開日:2019.06.05
自由研究はプログラミング!提出方法や小学生・中学生におすすめの教材も紹介します
今年の夏休みの自由研究は、今話題の「プログラミング」に挑戦してみてはいかがでしょうか?
今回は、プログラミング自由研究の中でもおすすめの研究テーマや、具体的な取り組み方法について解説します!
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プログラミングの自由研究の提出方法とまとめ方
プログラミングの自由研究と聞くと、なかなかイメージがわかないかもしれませんが、「プログラミングで動く手づくりロボット」や「タブレットでおこなう簡単なゲーム制作」などがあります。
具体的な作品例は後ほど紹介します。
出典:embot
ただ、自由研究は作品を作っただけでは終わらず、何らかの方法で提出する必要があります。
なので、まずはプログラミングの自由研究の提出方法やまとめ方を紹介します。
自由研究の提出方法
まずはプログラミングの自由研究の提出方法を紹介します。
学校によって異なりますが、基本的にはプログラミングで何か作品を作った後に、模造紙やノートなどに学んだことをまとめて提出する形が多くなっています。
例えばゲームや動画作品を作ったとしてもそれだけを提出するわけではなく、他の人も見てわかる形でまとめることが必要になります。
提出方法としては大きく分けて、
- 模造紙など大きな1枚の紙で提出する
- ノートなど複数のページのもので提出する
というものがあります。
プログラミングといっても、自由研究の提出方法自体は以前とあまり変わりはないようです。それぞれを見ていきましょう。
模造紙など大きな1枚の紙で提出する
模造紙や画用紙など大きめの紙に、自由研究のテーマや学べたことなどをまとめていきます。
1枚だけでなく複数枚張り合わせることもありますが、基本的には一目で全体がわかる形でまとめていきます。
模造紙などにまとめる方法だと、プログラミングの自由研究を作り終わったあとにおこなうため、要点を絞ってまとめることができることや、一目で何をしたか理解できるというメリットがあります。
ノートなど複数のページのもので提出する
ノートやレポート用紙など複数のページに、日々作る過程を記録したものを提出する方法です。
朝顔の観察日記といった形をイメージするとわかりやすいかもしれません。
ノートなどで提出する方法だと日々記録していくため、1日でどのくらい進んだのか、どういった試行錯誤があったのかなどの経過がわかりやすいことや、作品を作ったあとのまとめる時間が比較的短いというメリットがあります。
ただ、学校や学年ごとに提出のルールがあるかもしれませんので、あらかじめ確認しましょう。
自由研究のまとめ方
プログラミングや電子工作はトライ&エラーがしやすいため、特に予想と結果や工夫・改善についてのレポートがまとめやすくなっています。
下記のようなまとめ方が挙げられます。
- 研究テーマ
- 研究の目的
- 予想と結果
- 研究方法
- 工夫・改善点
- 研究のまとめと感想
提出が可能な場合は、作ったロボットや工作品も提出するといいでしょう。
自由研究はプログラミングやロボット工作がおすすめ!
プログラミング関連の自由研究課題は、ものづくりやゲーム制作に興味のある子どもにおすすめです。
ロボットや電子工作をはじめとしたものづくりは、男女問わず子どもの関心をひきやすく、工夫した点や改善点などをレポートにまとめやすいことが特長です。
ゲーム制作は2020年から小学校で必修化された「プログラミング」の学習につながる教材やツールもあるため、「学校で学ぶ内容」という点でもぴったりです。
また、ハイレベル・ハイクオリティな作品を作ることができればコンテストへの応募をすることもできます。
自由研究にプログラミングがおすすめの理由とは?
自由研究でプログラミングをおこなうというのは、以前はほとんどなかったため、馴染みがないという方も少なくないでしょう。
そこで、ここでは自由研究にプログラミングがおすすめな理由を紹介していきます。
楽しみながらプログラミングを学べる
普段学校で学習していて、「もっとプログラミングをしたい」という子どもには、自由に自分の作りたいものを作ることができる貴重な機会となります。
また、自由研究として作った作品をコンテストに応募できるという場合もあり、プログラミングが得意な子どもがチャレンジするきっかけともなります。
あまりプログラミング学習に積極的でなかった子どもも、自由研究向けのキットにはかっこいいロボットやかわいいキャラクターが使われていることも多く、遊び感覚で楽しんで取り組むことができるというメリットがあります。
将来に役立つスキルが身につく
プログラミングを通して、将来役に立つ「プログラミング的思考」が身につくとされています。
学校でおこなわれている「プログラミング教育」もこのプログラミング的思考を身につけることを目的としてます。
プログラミング的思考は簡単に言うと、目的を達成するために筋道を立てて効率的な方法を探していくといった思考です。
プログラミングだけでなく国語や算数などのほかの教科、さらには将来仕事をするうえでも大事になる力だとされています。
プログラミングの自由研究は、楽しくプログラミングに触れ、学校生活や将来に役立つスキルを身につけるきっかけとして期待できるといえるでしょう。
自由研究でプログラミングやロボット工作を学ぶ方法は?
プログラミング・電子工作の自由研究を夏休みにする方法としては、以下の方法があります。
プログラミング・ロボット教材を購入してチャレンジする
メリット
- 自分のペースで学習が進められる
- 夏休みが終わった後も、キットを使って家庭で学習ができる
デメリット
- キットの購入費用がかかる
- つまずいたときや、効率的に学びたいときは、親御さんのサポートやアドバイスが必要
Web上のアプリやツールを利用する
メリット
- 安く利用できるツールもある
デメリット
- 形のない作品なので、子どもだけで自由研究としてまとめることが難しい
- つまずいたときや、効率的に学びたいときは、保護者のサポートやアドバイスが必要
プログラミング教室や短期講座に参加する
メリット
- 子どもの学年やスキルに応じて学ぶことができる
- 環境が整っているので研究を学びに直結させることができ、さらに工夫をすることもできる
- 決められた時間内に集中して取り組むことができる
デメリット
- 参加費用がかかる
自由研究におすすめのプログラミング・ロボット教材をご紹介!
ここでは自由研究におすすめのプログラミング教材やロボット教材を5つ紹介します。
Scratch(スクラッチ)
Scratchとはアメリカで開発された簡単な操作でゲーム制作などがおこなえるプログラミング教材です。
現在ではパソコンとAndroidタブレットで使用できます。
Scratchはビジュアルプログラミング言語と呼ばれていて、英数字や記号を打ち込むのではなく、指示の書かれたブロックを組み合わせるだけでプログラミングが行えることが特徴です。
ブロックには「10歩動かす」「スペースキーが押されたとき」などが書かれており、マウスやタッチ操作で組み合わせることで、画面のキャラクターを動かしてゲームや動く絵本などを作ることができます。
キャラクターや背景などは数多く用意されていて、子どもの工夫や創造力次第で複雑なゲームも作ることが可能です。
ユカイな生きものロボットキット
ユカイな生きものロボットキットは、プラダンボールでつくったキャラクターをプログラミングで動かしていくロボット教材です。
キャラクターに決まった形はなく、ハサミや結束バンドを使って工作感覚で自由にキャラクターを作ることができます。
キャラクターを動かすプログラミングはブラウザ上からおこない、画面は基本的にはScratchと同じになっています。
Scratchでゲーム作りに慣れた後に、「ユカイな生きものロボットキット」で実際に自分の手で作ったキャラクターを動かしていくといった使い方もできるでしょう。
embot(エムボット)
出典:embot
エムボットは段ボールや身近にある物を使って、簡単なプログラミングをおこなっていくロボット教材です。
マニュアルに従ってダンボールでロボットを作り、スマホアプリを使ったプログラミングで動かしていきます。
「ライトをつける・けす」などあらかじめ書かれたブロックをタッチ操作でつなげていくビジュアルプログラミングによって、ロボットを動かすことができます。
プログラミングによってロボットの手足を動かす順番や角度を調整し、ダンスを躍らせるといった複雑な動きも可能です。
また、キャラクターがかわいくて取り組みやすいのも特徴といえます。
micro:bit (マイクロビット)
出典:micro:bit
micro:bitは、イギリスで開発された教育用の小型コンピュータボードです。
コンピュータボードとは、小さな基盤の上にさまざまな機能を詰め込んだ電子機器のことです。
使い方次第で、パソコンなどと同じように「スピーカーから音を鳴らす」「画面の一部を光らせて文字や図形を描く」「計算をする」など多くのことができるようになります。
少し難しい印象があるかもしれませんが、micro:bitではビジュアルプログラミングが採用されていて、子どもにも扱いやすくなっています。
micro:bitは何と組み合わせて使うか、どう動かすのかなど、子ども自身が考えて実行していく教材となります。
Tinkercad(ティンカーキャド)
Tinkercadはコンピュータ上で3Dキャラクターなどが作れる無料のソフトのことです。
現在ではパソコンとiPadアプリで使用できます。
Tinkercadでは、子どもが好きなキャラクターや、マグカップなど身近なものを画面の中に3Dで作ることができ、3Dプリンターがあれば立体物として出力することも可能です。
例えば、好きなゲームやアニメの名シーンを再現したり、自分の街のジオラマを作ったりといった使い方ができます。
5歳から高校3年生までを対象とした子どもプログラミング教室・LITALICOワンダーでは、Tinkercadを使った無料体験授業をおこなっています。
作った3Dデータは、別途料金がかかりますが3Dプリンターで出力して持ち帰ることも可能です。
自由研究のテーマを考えるときのポイントは?
夏休みの自由研究のテーマを選ぶ際は、以下の4つのポイントを押さえましょう。
- 子どもが自分で研究できるテーマか(保護者が完成させては意味がない!)
- 決まったスケジュールの中で完成できるか
- 手に入る材料だけで完成できるか
- つくったり、実験する上で危険はないか
これらの4点をふまえて、子ども自身が興味のあること、学校で勉強したこと(これから勉強すること)、普段の生活で気になったことなどをテーマとして選べれば、自由研究にぴったりのテーマを選ぶことができます。
自由研究は75%が親子で一緒にテーマを決めている
日本能率協会の「小学生の保護者が子どもの自由研究にどう関わっているか、アンケート」では、以下のような結果が出ています。
Q. 自由研究のテーマをどのように決めますか?
A. 保護者と子どもが話し合って決める(75.9%)
Q. 自由研究、親として何が最も不安ですか?
A.
- 1位:子どもだけの力でやり切れるかどうか(50.0%)
- 2位:親がどういうサポートをしたらよいか(22.8%)
- 3位:学年にふさわしい出来栄えかどうか(12.9%)
「何も不安はない」と回答した人はわずか1割となっています。
そして、9割の保護者は夏休みの自由研究の内容や出来ばえに関して不安を感じています。
自由研究のテーマの例をご紹介!
LITALICOワンダーでは、自由研究にぴったりの夏の特別講習「SUMMER SCHOOL(サマースクール)」や「SUMMER SCHOOL(サマーラボ)」を夏休み期間に開催しています。
過去に開催された人気コンテンツをご紹介します。
3Dペンで立体ビー玉迷路をつくろう!
3Dペンで透明カプセルの中に障害物やコースを設計!迷路のルートや難易度を自分で考えて、立体ビー玉迷路をつくります。
・対象:小学生(1年生~)、中学生、高校生
ミニコンピュータでガンシューティングづくり!
ポケットサイズのコンピュータ「BBC micro:bit(マイクロビット)」を使って、ガンシューティングのゲーム機を製作!
ブロックをつなぎあわせてプログラミング制御も。
・対象:小学生(3年生~)、中学生、高校生
おもしろ科学実験で、YouTuberみたいな動画制作をしよう!
動画を観るだけでなく、つくる側になってみよう!YouTuberのようにおもしろ科学実験を撮影し、「iMovie」で編集までおこないます。
観ているだけでは気付けないことがたくさん発見できます。
電子工作で光るアクセサリーづくり
プラ板とLEDで光る電子基板を使い、世界に一つだけの色・カタチのデザインとハンダづけに挑戦!夏祭りの夜でも綺麗に光るアクセサリーをつくろう!
・対象:小学生(3年生~)、中学生、高校生
プログラミングの自由研究についてまとめ
自由研究は作品を作っただけでは終わらず、何らかの方法で提出する必要があります。
提出方法やまとめ方にはさまざまな種類があり、学校や学年ごとに提出のルールがある場合もあるため、あらかじめ学校に確認しておくといいでしょう。
プログラミングの自由研究におすすめの教材はたくさんあります。
Scratch(スクラッチ)やTinkercadなど無料で利用できるものも多くあるため、教材選びに悩んだ場合は、まずは無料のものから試してみるのもいいかもしれません。
ぜひ夏休みのまとまった時間を活用して、プログラミングを学んでみてください。
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ライターマーケティング戦略本部 マーケティング部 ワンダーG 今井 彩碧(いまい あやみ)
ライター
マーケティング戦略本部 マーケティング部 ワンダーG 今井 彩碧(いまい あやみ)中学3年生でプログラミングと出会い、高校1年生でエンジニアとして社会に出る。その後 高校在学中はプログラミング教室数社にて小学生〜就活生への指導・教材開発や、教育系ベンチャーの起業などに携わる。高校卒業後の2018年8月、株式会社LITALICOに入社。5歳〜高校生の子どもたちが通うIT×ものづくり教室「LITALICOワンダー」にて、子どもへの授業提供や新規教室の立ち上げを経験。現在は同社マーケティング部署に所属。 -
監修LITALICOワンダー サービス開発グループ 和田 沙央里(わだ さおり)
監修
LITALICOワンダー サービス開発グループ 和田 沙央里(わだ さおり)2014年3月株式会社LITALICOに入社。5歳〜高校生の子どもたちが通うIT×ものづくり教室「LITALICOワンダー」の立ち上げで渋谷教室の開設当初から約3年間、300名以上の通塾生徒にプログラミングの指導を続けた。2016年度は総務省「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」事業のプロジェクト責任者を務めた。現在はカリキュラム・教材開発に携わる。大学では発達心理学・教育心理学を専攻し、卒業後は都内の大手IT企業で金融系基幹システムの開発に従事、現職に至る。
著 :『使って遊べる!Scratchおもしろプログラミングレシピ』翔泳社
監修:『スラスラ読める UnityふりがなKidsプログラミング ゲームを作りながら楽しく学ぼう! 』インプレス社
監修:『子どもから大人までスラスラ読める JavaScriptふりがなKidsプログラミング ゲームを作りながら楽しく学ぼう! 』インプレス社