最終更新日:2020.07.17
公開日:2019.04.27
- プログラミング教育必修化
子供(小学生・幼児)向けプログラミングの学び方について
小学生のプログラミング初心者がプログラミングを学ぶには、どのような方法があるかご存じでしょうか?小学校でプログラミングが必修化されることから、子供のプログラミング学習が注目されており、実際にさまざまな学習メリットがあることが知られています。しかし、効果的な学習を行ってこそ、その学習メリットが受けられます。
そこで今回は、代表的なプログラミングの学習方法3つと、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
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プログラミング学習における心配
プログラミング教育はすでに海外のいくつかの国々で必修化されており、IT人材の育成や論理的思考力の習得など、さまざまなメリットが期待されています。日本でも、2020年の小学校新学習指導要領にて必修化されます。さらに、将来的には「情報Ⅰ」として大学入試の科目の一つとして採用される可能性も議論されるなど、「現代版の読み・書き・そろばん」として、プログラミング学習の重要性が叫ばれています。
しかし、必修化が2020年と迫っているにもかかわらず小学校におけるプログラミング教育の方法についてはまだ議論中、という状況で、カリキュラムや環境の整備はまだ進められている最中です。特に、教員の多くがプログラミングの本質を理解していないという状況について懸念の声があります。教員向けのプログラミング教育の実施など、教員の理解度を上げるための対策が求められています。
こうしたやや不透明な状況の中でプログラミング学習の効果をしっかり得るには、プログラミングをどのように学ぶかを、子供達が主体的に考えていく必要があります。幸い、プログラミングは学校以外でも学習する方法があります。IT化によってコンピューターや海外の人材に仕事を奪われないようなスキルを身に付けるには、能動的に最適な学習方法を探していくと効果的です。
学び方① プログラミング教室に通う
学習方法の一つ目は、プログラミング教室に通うことです。近年、プログラミング教室は「子どもにさせたい習い事ランキング」などのアンケート調査でも上位の常連となっているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか?ニーズの高まりに伴い、全国的に教室数も増加しています。全国のロボット教室・プログラミング教室の数を比較すると、図のようになっています。
「コエテコ by GMO・船井総合研究所」調べ
プログラミング教室で学習するメリットとしては以下のポイントがあります。
- ✓ プログラミングについて、学年や習熟度に合わせて体系的に学ぶことができる
- ✓ プログラミングを通じて、教科の学習をすることもできたり、コードの記述などの発展的な学習に移行したりしやすい
- ✓ 子供の創造性や発想力を発揮するために最適なカリキュラムが整っている
- ✓ 先生や友達と一緒に試行錯誤をしたり相談したりすることで、協調性や主体性を伸ばすことができる
- ✓ 発表会など成果をプレゼンテーションする機会があり、プレゼンテーション能力を伸ばすことができる
- ✓ 発表会に向けて課題制作を取り組むことでモチベーションを高く保って学習を進めることができ、学習効果が高まるという効果も期待できる
とはいえ、教室によってさまざまな特色やカラーがあります。通う教室によって得られるメリットも異なりますので、無料体験などを通して教室の特長を把握したり、子供の興味を確認したりすることが重要です。期待するメリットが得られるか否かは、教室の見極めが大きなポイントになります。
また、プログラミング教室に通うには月謝や教材費などが掛かるので、通う教室の候補が決まったら費用についてもチェックしておきましょう。
学び方② プログラミング体験イベントを活用する
プログラミングを試しに体験してみたい方は、プログラミング体験イベントを活用する方法もあります。プログラミング教育の熱が全国的に高まっているので、特に春休みや夏休みなどの長期休暇や土日には参加できる範囲のイベントを発見しやすいことと思います。
こうしたイベントのメリットは、無料あるいは低価格でプログラミング学習が体験できることです。体験的なプログラムが多いため、まずはプログラミング教材がどのようなものか触れてみたい、子供が興味を示すかどうかを確認してみたい、といった方におすすめです。
デメリットとしては、単発の開催のものが多く継続して通うわけではないので、発展的な内容が学びにくいことが挙げられます。また、スケジュールが合わなかったり、定員が埋まってしまったりといった事情により、希望する会に参加できない場合もあるでしょう。
学び方③ 自宅でプログラミングを学ぶ
オンラインのプログラミング教材は数多く公開されているので、うまく活用すれば家庭でもプログラミング学習を進めることができます。
家庭でのプログラミング学習には以下のメリットがあります。
- ✓ 費用を抑えて学習することができる(ビジュアルプログラミング教材などは無料や低価格で公開されているものが多い。ロボットプログラミングの場合には、ロボットの購入が必要)
- ✓ 教材や動画が充実しているので、プログラミングに興味を持つ子供であればスキルをどんどん伸ばしていける(オンラインで使用するプログラミング教材は、実際にプログラミング教室で使用するツールやソフトウェアのものもあるので、環境面に限って言えば家庭でもプログラミング教育を学べる環境を整えることは十分に可能)
- ✓ プログラミング教室と併用して家庭で学習すれば、自発的に発展的な内容を学習できる
- ✓ 時間や場所の制約を受けずに、家庭の状況や子供のペースに合わせて学習できる
一方、デメリットとしては、以下のポイントがあります。
- ✓ 飽きてやめてしまうこともある
- ✓ 子供のプログラミングスキルが低いうちは、保護者がプログラミングを分かっていないと教える人がいない
- ✓ 無料の教材で学べるのは基礎的な部分が多く、発展的な内容を学べるか否かは子供の自主性にゆだねられてしまいがち
- ✓ 子供のレベルや興味に合った教材を多数の教材の中から選ばなければならない
- ✓ わからないことにぶつかったときや次のステップの学習を行いたいときに、適切なアドバイスをしてくれる人がいない
まとめ
プログラミング学習は、必修化された後に学校で学ぶ以外にもさまざまな学習方法があります。お子さんの将来を見据えて学習効果を最大限に得るには、こうした自発的な学習が重要です。中でも、プログラミング教室での学習がおすすめです。IT人材としてのコンピューターに関する基礎を身に付けたり、論理的な思考を身に付けたりするという意味で、将来必要とされる人材になるためのスキルの基礎を身に付けることができます。
ただし、教室によって特色や重視するポイントが異なることがあります。期待する効果を得るには教室選びが重要ですので、体験教室に参加して雰囲気を確認すると良いでしょう。
LITALICOワンダーでは、IT×ものづくりにより創造力を養う教育を重視しています。ゲーム&アプリプログラミングコース、ロボットクリエイトコース、ロボットテクニカルコース、デジタルファブリケーションコースの4つのコースを設けています。お子さん一人ひとりの興味や習熟度に合わせた個別プログラムで効果的な学習を行っていますので、興味のある方はぜひ気軽にお問い合わせください。
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監修LITALICOワンダー サービス開発グループ 和田 沙央里(わだ さおり)
監修
LITALICOワンダー サービス開発グループ 和田 沙央里(わだ さおり)2014年3月株式会社LITALICOに入社。5歳〜高校生の子どもたちが通うIT×ものづくり教室「LITALICOワンダー」の立ち上げで渋谷教室の開設当初から約3年間、300名以上の通塾生徒にプログラミングの指導を続けた。2016年度は総務省「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」事業のプロジェクト責任者を務めた。現在はカリキュラム・教材開発に携わる。大学では発達心理学・教育心理学を専攻し、卒業後は都内の大手IT企業で金融系基幹システムの開発に従事、現職に至る。
著 :『使って遊べる!Scratchおもしろプログラミングレシピ』翔泳社
監修:『スラスラ読める UnityふりがなKidsプログラミング ゲームを作りながら楽しく学ぼう! 』インプレス社
監修:『子どもから大人までスラスラ読める JavaScriptふりがなKidsプログラミング ゲームを作りながら楽しく学ぼう! 』インプレス社