公開日:2023.05.10
- プログラミング
- 基礎
プログラミングの基礎知識や基本的なことを解説します
プログラミングに興味はあるけれど、難しそうなイメージがあるために学ぶのを躊躇している人もいるかもしれません。
しかし、2020年からプログラミング教育が小学校で必修化されたことからもわかるように、基礎的なプログラミングは子どもや初心者にも学び、実践できるものです。
そこでこの記事では、そもそもプログラミングとは何か、プログラミングを学ぶメリットやプログラミングに必要なもの、プログラミングの基礎を学ぶ方法をなどを紹介します。
「プログラミングの基礎を学びたい」と思っている人は、ぜひ参考にしてください。
プログラミングの基礎知識
「プログラミング」とはそもそもどういうことを指し、どのような場面で使われているのでしょうか?
ここではまず、プログラミングの基礎的な知識について紹介します。
そもそもプログラミングとは?
プログラミングとは、「コンピュータを動かす為の指示を順番に書くこと」を指します。
「プログラム(Program)」という英単語には「予定」「計画」などの意味がありますが、コンピュータの分野では「コンピュータを動かすための指示」を指します。
つまり、コンピュータの分野で「プログラミング」とは「プログラムを作る作業」を意味します。
プログラミングでできることは?
プログラミングでは、コンピュータを制御することができます。
コンピュータの中には、必ずプログラムが入っているからです。
したがって、プログラミングをおこなうことで、プログラムが使われているさまざまなものやサービスを作ることができます。
プログラムは、私たちが生活で使うさまざまなものに使われています。
例えば車やスマートフォン、炊飯器や洗濯機、テレビなどの家電製品にもプログラムが使われています。
コンピュータでWebサイトを見たり、文章を書いたりすることができるのもプログラムが動いているためです。
家庭用ゲーム機やスマートフォン、パソコンで遊ぶゲームやスマートフォンのアプリなども、プログラムで書かれた通りに動いています。
宅配便の荷物を追跡できる物流管理システムや、銀行ATMなどの入出金システムなどのシステムや、最近では家電製品などにも搭載されているAI(人工知能)などもプログラミングで開発されています。
プログラミング言語とは?
プログラミングではコンピュータを動かすための指示を書きますが、コンピュータは人間の言葉を理解できません。
そこで、人間の言葉をコンピュータが読める言葉に直した「プログラミング言語」を用いて指示を書きます。
プログラミング言語を用いて書いた指示のことを「ソースコード」 と呼びます。
プログラミング言語には、数多くの種類があります。
プログラムを作る目的はさまざまに異なるため、目的となるプログラムを作りやすいプログラミング言語が作られてきました。
このため、それぞれのプログラミング言語には専門分野や得意分野があり、目的によって使い分けることができます。
代表的なプログラミング言語には、以下のような種類があります。
ゲーム制作に向いているプログラミング言語
C++(シープラプラ)、C#(シーシャープ)など
アプリケーションの開発に向いているプログラミング言語
Swift(スウィフト)、Java(ジャバ)、Ruby(ルビー)など
Webページの制作に向いているプログラミング言語
JavaScript(ジャバスクリプト)、PHP(ピーエイチピー)など
AI(人工知能)の開発に使われるプログラミング言語
Python(パイソン)など
詳しくは、以下の記事で説明していますので参考にしてください。
プログラミング言語の難易度は?
「さまざまなプログラミング言語があり、用途により使い分ける」と聞くと、覚えなければいけないことが多く、「プログラミングはハードルが高い」と思う人もいるかもしれません。
しかし、高度なプログラミングに用いるプログラミング言語を除き、多くのプログラミング言語は似たような文法(書き方の規則)でできています。
このため、まず基礎的なプログラミング言語を一つ習得して基本的な考え方を覚えれば、ほかのプログラミング言語を習得するのもそれほど難しくないとされています。
とはいえ、プログラミング言語ごとに文法の複雑さなどが異なるため、習得の難易度も異なります。
主要なプログラミング言語の難易度については以下の記事で詳しく説明していますので、参考にしてください。
プログラミングを学ぶメリットとは?
プログラミングを学ぶことには、以下のようなメリットがあります。
就職に役立つ
前述のようにプログラムは身の回りのさまざまなものに使われているため、プログラミングができる人である「プログラマー」が必要とされています。
現在の社会ではIT(情報技術)化が急速に進んでおり、プログラマーを含むIT人材の需要は今後数十年にわたって高まっていくと考えられています。
このため、プログラミングを学んでおくと、就職においても有利になることが考えられます。
論理的思考力が身につく
コンピュータは、プログラミング言語で指示された作業を正確に実行します。
しかし、人間のように「あいまいな指示であっても、意図を推測して実行する」ということはできません。
このためプログラミングでは、「何を、どういう順序で進めればプログラムが作動するのか」「プログラムを作動させる効率的な方法は何か」などということを考えてプログラムを書く必要があります。
また、コンピュータが理解しやすいように、一つひとつの指示を短くする必要もあります。
このような作業を繰り返しおこなっているうちに、論理的な思考が身についていくでしょう。
論理的思考は、これからの時代にいっそう重要となる力であると考えられています。
詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
問題解決能力が身につく
プログラミングでは、試行錯誤をすることが多くなります。
特に、基礎的なプログラミングを学んでいる段階では、最初から正しいソースコードを書けることは少ないでしょう。
このため、ソースコードを細かく調べて問題のある箇所を見つけ、直していく作業を繰り返すことになります。
「どこに問題があるのか」「どうすれば解決できるのか」などということを考える習慣がついてくると、日常生活における問題解決能力も高まっていくでしょう
創造力が身につく
プログラミングは、アイデアを実現するための手段のひとつです。
「コンピュータに何をしてほしいのか」ということを考え、コンピュータに作業を指示してプログラムを動かすことで、アイデアを形にします。
このため「コンピュータに何をしてほしいのか」ということをしっかりと想像し、それを実際に形にする能力が求められます。
この作業を繰り返しおこなうことは、創造力を養うことにつながります。
プログラミングに必要なものは?
プログラミングをおこなうのに必要なものは、「パソコン」と「インターネット環境」の2つです。
パソコン
基礎的なプログラミングをおこなうのであれば、パソコンは、よほど古くなければ普通のノートパソコンでも大丈夫です。
さらに、学びはじめるだけであれば、スマホやタブレットでも基礎的なソースコードを書くことができます。
ただし、プログラムを仕上げる作業にはパソコンが必要になります。
インターネット環境
調べ物をしたり、プログラミングソフトをインターネットからダウンロードする際などに、パソコンがインターネットにつながっていることが必要になります。
後述するプログラミング教室では、パソコンとインターネット環境のどちらも用意されていることが多いでしょう。
プログラミングの基礎・基本を学ぶには?
プログラミングの基礎知識や基本的なスキルを身につけるには、プログラミング教室や講座などで学ぶ方法があります。
受講料やレベルはさまざまで、入門者を対象とする基礎的な知識を教えてくれるコースもあります。
また、自治体などが単発の講座を開いている場合もあります。
プログラミングの基礎は独学でも身につく?
プログラミングの基礎は、独学でも身につけることが可能です。
この場合は学習サイトやオンラインスクール、書籍や動画コンテンツなどを利用して学んでいくことになります。
さまざまなレベルの学習サイトや書籍などがあるので、初心者向けに基礎から教えてくれるコースや入門書などを選ぶとよいでしょう。
それぞれの勉強法については、以下の記事で説明しています。
自分に合った方法を選んでみてください。
プログラミングの基礎の独学におすすめの本
プログラミングの基礎を独学するための本は、数多くあります。
ここではそれらの中から、特に基礎的な知識を理解するのに役立つ2冊を紹介します。
プログラミング入門講座――基本と思考法と重要事項がきちんと学べる授業
参考:Amazon「米田 昌悟『プログラミング入門講座――基本と思考法と重要事項がきちんと学べる授業』」
「完全な未経験者」を対象としており、基礎から学びたい人に理想的な本です。
数ある学習サービスの中でももっともシンプルなサービスの1つである「lightbot(ライトボット)」や、未経験の人でもゲームを進めるうちに自然とプログラムを記述できるようになる「CodeMonkey(コードモンキー)」などの使い方が具体的に解説されています。
また、プログラミングスキルの必要性と価値、日本のプログラミング教育の現状なども解説されており、「自分にとってのプログラミングを学ぶ意味」も考えることができるようになっています。
最後には「本格的にプログラミングを学ぶための手引き」として本格的なオンライン学習サービスやより高度な学習ゲームなども紹介されており、基礎から次のステップに行きたい人のための道筋も示されています。
知識ゼロからのプログラミング学習術 独学で身につけるための9つの学習ステップ
参考:Amazon「北村 拓也『知識ゼロからのプログラミング学習術 独学で身につけるための9つの学習ステップ』」
プログラミングの具体的なやり方ではなく、つくりたいもの別におすすめの学習教材を紹介している本です。
WebページやWebアプリケーション、AI(人工知能)やスマホアプリ、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)などのテーマごとに、基本的に「本」と「Web」それぞれ1つずつの学習ルートが紹介されています。
プログラミングの学習方法を解説している本やウェブサイトは膨大な数にのぼるため、「基礎をどうやって学べばいいのかわからない」「選択肢が多すぎて選ぶのが難しい」と感じている人におすすめの本です。
以下の記事では、そのほかの本も紹介しています。ぜひ参考にしてください。
高校生までのプログラミングならLITALICOワンダー
プログラミングの基礎を独学していると、「わからないことを誰かに聞きたい」「系統立てて教えてくれる人に教わりたい」と思うかもしれません。
このような場合は、プログラミング教室を利用するのも一つの方法です。
LITALICOワンダーでは高校生までを対象に、東京・千葉・埼玉・神奈川でプログラミング教室を運営しています。