最終更新日:2023.03.10
公開日:2022.11.18
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プログラミング言語の難易度を種類ごとに紹介!選ぶときのポイントや学習方法も
どのプログラミング言語を学ぶか決めるときに、判断基準のひとつとなるのが「習得難易度」です。
あまりに難しすぎると、学習の段階で挫折してしまう可能性があるため、学習前におおまかな難易度を知っておくことは大切なポイントです。
しかし「そもそもプログラミング言語ごとの難易度がわからない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、今回はプログラミング言語ごとの難易度だけでなく、難易度に影響する要素やプログラミング言語を学習するときに押さえておきたいポイントについて解説します。
プログラミング言語の難易度に関わる要素は?
プログラミングの難易度に関わる要素としては、「環境構築が簡単にできるか」「学びやすい環境が整っているか」「覚える知識の量が多くないか」の3つが挙げられます。
環境構築が簡単にできるか
「環境構築」とは「環境を整える作業のこと」です。
ここでは、プログラミング言語を活用してコードを書き、作動させるための環境を整えることを意味します。
たとえば、プログラムを書いたり、実行したりするソフトウェアのインストールや、初期設定などの作業です。
そして、プログラミング言語のなかには、ほとんど環境構築が必要ないものもあれば、複雑な設定をおこなわなくてはいけないものもあります。
この環境構築がスムーズにいかないと、本格的な学習前に挫折してしまう可能性が考えられます。
学びやすい環境が整っているか
学習しやすい環境であるかどうかを判断するために、見ておきたいポイントは下記3つです。
- インターネット上で公開されている情報量が多いか
- 学習サイトなどで取り扱いがあるか
- 販売されている書籍の量が多いか
プログラミングを学習していると、「いまいちよく理解できない」や「エラーの原因がわからない」という状況になることもあります。
そのようなときに、書籍やネット上の情報量が多いと、自分で調べて解決できるというメリットが得られるでしょう。
一方、マイナーなプログラミング言語だと、情報量が少なく、独学の場合は学習の段階で行き詰まる可能性が高くなってしまいます。
覚えなくてはいけない知識の量
プログラミングスキルを身につけるためには、プログラミング言語そのものだけでなく、プログラミングに関する用語やツールの使い方など、覚えることが多くあります。
また、プログラミング言語によっても、頭に入れなくてはいけない知識の量はさまざまです。
たとえば、習得難易度が高い言語である「C++」を使いこなすには、「C言語」と呼ばれるプログラミング言語のスキルがあった方がいいと言われています。
当然、覚える量の少ないプログラミング言語の方が学習しやすいため、とくに、初心者の場合は「覚える量が多すぎないかどうか」が、難易度に大きく影響するでしょう。
プログラミング言語ごとの難易度をご紹介!
プログラミング言語を「入門編」「初級編」「中級編」「上級編」の難易度に分けて、10個ご紹介します。
それぞれのプログラミング言語ごとに、特徴や難易度について解説していきます。
入門編
まずは、プログラミング初心者におすすめのビジュアルプログラミング言語を2つご紹介します。
ビジュアルプログラミング言語とは、英数字のコードではなく、目で見てわかりやすいブロックやイラストなどを使ってプログラミングができる言語のことです。
基本的には、子どものプログラミング学習に向いている言語ですが、大人が「プログラミングとはどのようなものか」理解したいときにも、役立ってくれるでしょう。
Viscuit(ビスケット)
出典:Viscuit
Viscuitは「メガネ」という簡単な仕組みを使って、対象のものに動きをつけられるプログラミング言語です。
具体的には、イラストを描き、そのイラストを画面右上のメガネの部分に置くことで、「どのように動かしたいのか」プログラムしていきます。
仕組みそのものはシンプルですが、組み合わせ方が無数にあるため、単純なものから複雑なものまで、さまざまなプログラムをつくることができます。
まだ文字が読めない子どもでも扱いやすいため、子どものプログラミング入門にもぴったりなプログラミング言語と言えるでしょう。
Scratch(スクラッチ)
出典:Scratch
Scratchは、ブロックを組み合わせるだけの簡単操作で、ゲームやアニメーションなどを作れるプログラミング言語(プログラミングツール)です。
一つひとつのブロックには「こんにちはと言う」「すべての音を止める」など、動きを表す文字が書かれているため、直感的に内容を理解しつつ、プログラミングができます。
「作る」のページでは、チュートリアルを見つつ、手を動かしてゲームを作れるため、実践的にプログラミングの練習をしたい方にもおすすめです。
初級編
次に、プログラミング初心者にもおすすめの、学習難易度が低いプログラミング言語3つをチェックしていきましょう。
JavaScript(ジャバスクリプト)
JavaScriptは、Webページに動きをつけたり、アプリを開発したりと、さまざまな場面で活用されているプログラミング言語です。
「プログラムの構文がシンプルである」という理由から、プログラミング初心者でも習得しやすいと言われています。
また、特別な実行環境を用意する必要がないため、スムーズに学習をスタートできるでしょう。
上記のことから、最初に学ぶプログラミング言語としてもおすすめです。
PHP(ピー・エイチ・ピー)
PHPは「構文がわかりやすくてシンプル」といった理由から、プログラミング初心者に向いているプログラミング言語としてよく知られています。
また、古くからある言語なので、ネット上や書籍で情報を収集しやすい点も魅力のひとつです。
仮にPHPでコードを書いているときにエラーが出たときも、「どのようにすればいいのか」自力で解決しやすいため、初心者が学習しやすいと考えられます。
Python(パイソン)
Pythonは、Web開発だけでなく、今後ますます発展していくであろうAI(人工知能)の開発現場でも使われているプログラミング言語です。
将来的にさまざまな業界での需要が見込まれるため、人気の高い言語でもあります。
また、Pythonの特徴は、文法がシンプルで覚えやすく、コードが簡潔で見やすい点です。
つまり、プログラミングに慣れていない方でも、習得しやすいと言えるでしょう。
中級編
つづいて、初級ほど習得しやすくはないものの、上級編に比べると易しいプログラミング言語を2つご紹介します。
Swift(スウィフト)
Swiftは、Appleが開発したプログラミング言語で、主にアプリの開発現場で活用されています。
コードが読みやすく、書きやすいという特徴があるため、難易度はそこまで高くはありませんが、JavaScriptやPHPに比べると「難しい」と感じるかもしれません。
また、Appleは、Swiftを学び、実際に使ってみることのできるアプリ「Swift Playgrounds」を無料で公開しています。
さらに、関連書籍が多数販売されていることから、学習環境は整っていると言えるでしょう。
C#(シーシャープ)
C#は、アプリやゲームなどの開発現場でよく使われているプログラミング言語です。
ゲーム開発ツールのUnity (ユニティ)が対応している言語でもあるため、とくにゲーム制作に興味のある方は、注目しておきたいプログラミング言語のひとつです。
C#は環境構築がしやすく、「上級編」に登場するプログラミング言語よりは、学習難易度も低めです。
そのため、初心者であっても、比較的学びやすいと考えられます。
上級編
最後に習得が難しいと言われているプログラミング言語を3つ見ていきましょう。
Java(ジャバ)
Javaの習得難易度が難しい理由としては「文法やルールが多い」が挙げられます。
つまり、理解しなくてはいけないことが多いため、学習に時間が必要となるわけです。
また、Javaについて学ぶ教材を揃えたり、効率的に学ぶためにプログラミング教室に通ったりすることを考えると、費用もかかってしまいます。
しかし、Javaは、世界中で使用されているプログラミング言語であり、市場規模も大きいため、学ぶ価値は十分にあると言えるでしょう。
C言語
C言語はプログラミング業界では、よく名前を知られているプログラミング言語です。
アプリやソフトウェアなど幅広い分野で活用できる汎用性の高さが魅力のひとつでもあります。
ただし、「習得したい」と考える人が多い一方で、「挫折しやすい」と言われている言語でもあるため、プログラミング初心者にとっては「難易度が高い」と感じてしまうかもしれません。
その理由は、「環境構築が難しく、学習前に嫌になってしまう」や「独特の構文や文法を理解しなくてはならない」「ひとつのコードが長い」などです。
そのため、プログラミング初心者が学ぶ場合は、プログラミング教室を活用することも視野にいれてみるといいでしょう。
C++(シープラスプラス)
C++は、C言語をベースにして、より効率良くプログラミングができるように、さまざまな拡張機能が追加されているプログラミング言語です。
C言語との互換性があるため、開発現場によっては両方使用するパターンも見られます。
また、C++を使いこなすためには、先にC言語について理解しておく必要があります。
このように「まずは、難易度が高いと言われているC言語を学び、その後にマスターした方がいい言語」という点からも、初心者にとって難しいプログラミング言語であることがわかります。
プログラミング言語を決める際に大切なポイントは?
どのプログラミング言語を学習するかを決めるときに大切なポイントを3つご紹介します。
興味で選ぶ
プログラミング言語は、ゲーム制作やWeb開発、AI開発などさまざまな場面で活用されています。
しかし、プログラミング言語によって、得意な開発分野は異なります。
そのため、「何を作りたいのか?」や「将来どのような分野で働きたいのか」など、自身の興味に合わせて、言語を選ぶ方法もあります。
上記はほんの一例です。
まずは「プログラミング言語を学び、何がしたいのか」について考えてから、どのプログラミング言語を学習するか決めるようにしましょう。
学びやすさで選ぶ
プログラミング言語を選ぶときには、学びやすさも重視した方がいいポイントです。
具体的には、下記をチェックしましょう。
- 言語そのものの難易度が高すぎないか
- 書籍やネット上に情報が多数あるか
- プログラミング教室や学習サイトが取り扱っているか
- 環境構築がスムーズに進みそうか
また、自分にとって学びやすいプログラミング言語かどうかを判断するために、まずは無料の学習サイトを活用して「学習を続けられそうか」判断するのもいいでしょう。
学習段階に合わせて選ぶ
小・中学生の方や、プログラミング言語を使ってしたいことがはっきりとしていない方は、学習段階に合わせて習得する言語を選ぶ方法がおすすめです。
たとえば、最初はビジュアルプログラミング言語のScratchに慣れて、プログラミングに必要な考え方を理解しつつ、次に、難易度の低いJavaScriptやPHPを学ぶ方法が挙げられます。
このように、学習段階に合わせて言語を選ぶことは「わからない箇所が多く、嫌になった」や「プログラミングに苦手意識が芽生えた」などの状況を防ぐことにも繋がるでしょう。
プログラミングの学習方法のおすすめは?
おすすめのプログラミングの学習方法を3パターンご紹介します。
もちろん、一つだけ選ぶのではなく、併用してより学習を深めることもできます。
学習サイトを活用する
プログラミング言語を学べる学習サイトを活用すると、パソコンやスマートフォンから気軽に勉強することが可能です。
たとえば、下記の学習サイトがあります。
- Progate(プロゲート)
- ドットインストール
- paiza動画ラーニング
- Schoo(スクー)
- CODEPREP(コードプレップ) など
学習の形式は、スライドタイプや講義動画タイプなどサイトによってさまざまです。
また、どのプログラミング言語に対応しているのかもサイトごとに異なります。
一部無料で利用できるサイトも多数あるため、まずは無料の範囲内で「どのようにして学べるのか」試してみるといいでしょう。
書籍から学ぶ
プログラミング言語に関する書籍は書店やオンラインショップで購入できます。
プログラミング全般の基礎について書かれているものや、特定のプログラミング言語に特化した解説が載っているものなど、書籍の種類はさまざまです。
プログラミング初心者の場合は、イラストや図が多く、カラフルな書籍がおすすめです。
プログラミング教室へ通う
プログラミング教室などで、人にサポートしてもらう方法も選択肢のひとつです。
プログラミングスクールは、大きく二種類に分かれます。
- プログラミングに必要な思考を楽しく学べる
- 特定のプログラミング言語のスキルを習得する
幼稚園・保育園児~高校生向けのプログラミング教室は(1)のタイプが多く見られます。
一方、大学生や社会人の方は(2)のプログラミング教室で学ぶことが多いと言えるでしょう。
最近は、オンライン授業に対応しているところも増えているため、教室によっては「自宅で学習したい」という希望も満たしてくれます。
高校3年生までのプログラミング学習ならLITALICOワンダー
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IT×ものづくりをテーマに、ロボット作りやゲーム作りを通して、創造力(0から1を生み出す力)や論理的に考える力、最後までやりぬく力などを養えるようサポートしています。
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プログラミング言語の難易度についてまとめ
プログラミングの難易度は、言語ごとに大きく異なるため、事前におおよその難しさを把握してから、どの言語について学ぶのかを決めることが大切です。
また、プログラミング初心者であっても、初中級のプログラミング言語であれば、書籍や学習サイトを活用しながら、独学することも不可能ではありません。
しかし、より効率的に深く学習したい方や、挫折を防ぐために人からサポートを受けつつ学びたい方は、プログラミング教室の活用も検討してみるといいでしょう。