公開日:2023.02.20
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プログラミングの習い事|内容や身につくこと、費用や選ぶときのポイントを解説します

2020年度より小学校でプログラミング教育が必修化されました。
その影響もあり、子どもの習い事としてもプログラミングが注目を集めています。
しかし、これまでは教育課程にプログラミングがなかったこともあり「プログラミングを学ぶってどういうこと?」「何が身につくの?」「学校外で習う意味は?」といった疑問を持っている方も多いと思います。
この記事では、プログラミング教育について解説した後に、プログラミングの習い事の説明や、どういった種類のプログラミングの習い事があるか、身につくスキルや選ぶときのポイントなどを紹介します。
プログラミングの習い事では何をするの?
2020年度より、小学校においてプログラミング教育が必修化されました。
それにしたがってプログラミングの習い事の注目度も高まっており、実際に子どもが「プログラミングを習ってみたい」と話している家庭もあるのではないでしょうか?
といっても、「プログラミング」という言葉にあまり馴染みがなく、「プログラミングの習い事」もイメージがわかないという保護者の方もいるかもしれません。
まずは小学校のプログラミング教育とはどういったものか、プログラミングの習い事では何をするのかを見ていきましょう。
プログラミング教育とは?
プログラミング教育の目的として、子どもの可能性を広げて将来社会に出てからも活躍できる力を身につけることが挙げられます。
文部科学省のプログラミング教育の手引きにも次のように書かれています。
コンピュータを理解し上手に活用していく力を身に付けることは、あらゆる活動においてコンピュータ等を活用することが求められるこれからの社会を生きていく子供たちにとって、将来どのような職業に就くとしても、極めて重要なこととなっています。
そもそもプログラミングとは、「コンピュータを動かす為の指示を順番に書くこと」です。
普段使っているアプリや、子どもが遊んでいるゲーム、銀行のATMやお掃除ロボットなど、私たちの身近にあるものの多くにコンピュータが内蔵され、プログラミングによって動いています。
しかし、「コンピュータが動く仕組み」や「プログラミングの方法」は、これまでの教育課程になかったこともあり、あまり知られていないのではないでしょうか。
プログラミング教育は単にプログラミングのスキルを身につけるだけでなく、そういった仕組みや方法を学ぶことで、今後よりコンピュータの活用が進む社会において、どのような職業に就いたとしても必要となる力を養っていくことにあるとされています。
実際の授業ではタブレットを貸与され、子ども向けのプログラミング教材(アプリ)などを使用した簡単なプログラミング体験を通して、さまざまな学習を進めていくといった形があります。
そして、授業でプログラミングに触れてプログラミングに興味を持ち「もっとやってみたい」という子どももいて、プログラミングの習い事にも注目が集まっています。
プログラミングの習い事とは?
プログラミングの習い事とは、一般的には学習塾のように教室へ通って、専門的な知識を持つ先生からプログラミングを教えてもらうというものです。
「プログラミング教室」や「プログラミングスクール」などと呼ばれることが多く、街中で目にしたことがあるかもしれません。
プログラミングの習い事に通うメリットとしては、学校の授業より子どもが興味関心のあることに集中して取り組める、ということが挙げられます。
例えば身体を動かすことが好きな子どもは、スポーツの習い事をしていることも多いかもしれません。
そしてスポーツの中にも種類があり、サッカーや野球など子ども自身の好きな習い事を選ぶでしょう。
子どもは自分の好きなことなので、主体的に参加して楽しく取り組み、多くのことを学んでいきます。
同様にプログラミングの習い事の中にもいくつか種類があり、子どもの「好き」や「やってみたい」に合った習い事を選ぶことで、積極的に参加し学べることも多くなります。
そのプログラミングの習い事の種類として、実際に自分の手でロボットを組み立ててプログラミングで動かす「ロボットプログラミング」や、画面の中で自分の創造力を生かしていく「ゲームやアプリ制作」などがあります。それぞれ簡単に紹介します。
ロボットプログラミング
プログラミングの習い事の中のひとつとして、「ロボットプログラミング」があります。
ロボットプログラミングは、子どもが自分で組み立てたロボットをプログラミングによって思い通りに動かしていくというものです。
実際に手で触れるブロックを組み合わせてロボットを組み立てます。そのため、おもちゃ遊びやモノづくりの延長線上のものとして取り組むことができます。
組み立てたロボットはスマホやタブレットのアプリと連携し、「障害物があったら避けて進む」などのプログラミングをすることで動かしていきます。
プログラミングした結果が実物のロボットの動きとして実感できる点も特徴といえ、プログラミングの習い事の中でも人気があります。
プログラミングでゲームやアプリ制作
プログラミングの習い事として、ゲームやアプリ制作を通してプログラミングを学んでいくものもあります。
「プログラミング」と聞くと、ゲームやアプリ制作をイメージする方も多いかもしれません。
ゲーム制作でいうと、タブレットなどを使って、プログラミングによって画面の中のキャラクターを動かしたり、音楽を鳴らしたりするなどして実際に操作して遊べるゲームを作っていきます。
ゲームやアプリ制作のポイントとして、できることの幅が広いことが挙げられます。
ロボットと異なり実物がないため、キャラクターの動きや場面転換など子どもが創造した世界を自由に作ることができます。
また、データとして共有することができるため、近くにいる友達に遊んでもらうこともあれば、インターネットを通じて世界中の人に遊んでもらえるということも特徴といえます。
ロボットプログラミングと同様に、プログラミングの習い事の中でスタンダードなものとなっています。
プログラミングの習い事は初心者にも向いている
プログラミングの習い事の大まかな説明をしましたが、「プログラミングって英数字をたくさん打つ必要があるのでは?」「うちの子はキーボードが使えないので無理なのかも?」という心配がある方もいるかもしれません。
たしかに仕事で使うような高度なプログラミングは、英数字や記号をキーボードで打ち込んでおこなっていきます。
こういった、テキスト(文字)でプログラミングをすることは「テキストプログラミング」と呼ばれています。
それに対して、プログラミングの習い事ではまだ文字が読めない子どもや、キーボードに慣れていない子ども向けの方法として、「ビジュアルプログラミング」を用いることが多くなっています。
ビジュアルプログラミングは、「あらかじめ指示の書かれたブロックを組み合わせる」などといった文字を使わない方法でプログラミングをおこなう方法です。
例えば、「スペースキーを押す」と「3歩進む」と書かれた2つのブロックを組み合わせることで、「スペースキーを押したら、キャラクターが3歩進む」というプログラミングをおこなうことができます。
プログラミングの習い事では、まずビジュアルプログラミングでプログラミングの基礎を学んでから、テキストプログラミングに進むなど、子どもに合わせた学習方法が用意されている場合がほとんどです。
また、ビジュアルプログラミングにもいくつか種類があり、その中の一つであるScratch(スクラッチ)は世界中の教育機関でプログラミング教育に使用されています。
スクラッチにはキャラクターや音楽、背景などがあらかじめ備わっていて、ひらがなが読めれば誰でも簡単にプログラミングを体験することができます。
プログラミングの習い事の授業形式は?
プログラミングの習い事について、取り組む内容を中心にお伝えしてきました。
次に授業の形式について紹介します。
プログラミングの習い事は大まかにいうと以下の授業形式があります。
- スクール形式
- 個別・少人数形式
それぞれ紹介します。
スクール形式
プログラミング教室などに通って、先生1人に対して複数の子どもが授業を受ける習い事の形態です。
学校の授業と近いもので、馴染みのある授業形式であることや、他にも多くの子どもが一緒に参加するため学校以外の友だちができ、モチベーション維持やプログラミングの習い事に通うことに対する楽しみもできるというメリットがあります
また、教室に通うため、ネット環境やタブレットなどのプログラミングを学ぶために必要な機器がそろっている場合が多くなっています。
個別・少人数形式
教室へ通い、先生1人に対して子どもが1~4人程度で授業を受ける習い事の形式です。
スクール形式と異なり、少人数のため集団より子どもの性格や興味関心に合わせた授業がおこなわれることや、子どもがわからないことがあったときにその場で質問しやすいなどのメリットがあります。
スクール形式と同様、教室へ通うためタブレットなど必要なツールが揃っていることが多いです。
オンラインで授業をおこなう教室もある
教室によっては通うだけでなく、オンライン授業をおこなっている場合もあります。
オンライン授業とは主にインターネットのビデオ通話を使って、講師が子どもにプログラミングのレクチャーをしていく授業のことです。
オンライン授業でも参加人数は教室やコースによって変わってきます。
ネット環境さえあればどこにいても授業を受けることができる点が特徴で、送迎の必要や交通費がかからない、新しい環境に緊張しやすい子どもにも参加しやすい、などといったメリットがあります。
ほかにも子どもが普段使っているタブレットなど、使いやすい機器で授業を受けられるといったこともメリットとして挙げられます。
また、教室によっては機器を郵送などでレンタルできる場合もありますので、「家にタブレットがない」という方は各教室に確認してみるといいでしょう。
プログラミングの習い事で身につくことは?
プログラミングの習い事では、プログラミングのスキルが身につくだけではなく、プログラミング教育と同様に、社会に出てからも役に立つ多くのスキルが身につくとされています。
ここではプログラミングの習い事で身につく主なスキルとして、「創造力」「論理的思考力」「問題解決能力」を紹介します。
創造力
創造力とは、まったく新しいものを作り上げていく力のことで、これからの社会で大切なスキルとされています。
というのも、コンピュータは指示されたことは忠実におこないますが、何かを0から作り出していくことは基本的にできません。
そこで、コンピュータが代わりにおこなうことができない「創造力」がこれからの社会では重要になってくるとされています。
プログラミングの習い事で、ロボットの動かし方やゲームの世界を考えて、実際に作り上げていくという体験をすることは、子どもは創造力を養っていくことにつながります。
論理的思考力
プログラミングを通して身につくスキルとして、論理的思考力もあります。
論理的思考力とは、物事を目的に対して筋道を立てて考えていく力のことです。
それだけだとわかりにくいかもしれませんが、論理的思考力は日常でも使われています。
例えば「お昼に焼きそばを作りたい」という目的があったときに、そこから逆算して「スーパーに行く」「麺、キャベツ、人参、豚肉を買う」「材料を切る」「硬い野菜から炒める」などの手順を考えるでしょう。
このように目的から筋道を立てて考えていくことを論理的思考と呼んでいます。
こういった論理的思考力は、「受験勉強の計画を立てる」「仕事の進め方を考える」など学校生活や社会生活のさまざまな場面で大切になってきます。
コンピュータは指示されたことしか実行できないため、あいまいな表現では動いてくれません。
そこで、プログラミングをする際はしっかりと筋道を立てて、必要な順番で指示を与えることが必要となります。
そういった経験が論理的思考力を養うことにつながっていきます。
問題解決能力
問題解決能力も、プログラミングを通して身につくスキルとされています。
問題解決能力は、問題を分析して解決のための仮説を立てて実行していく力のことです。
偶然に頼るのではなく、意図をもって解決させる能力といえます。
プログラミングをしていくなかでは、「エラー」といってロボットやゲームが思うように動かないという場面が多くあります。
そういったときに、「どこに問題があるのか」「どうやったら解決するのか」を考えて実行していくトライ&エラーを繰り返していきます。
こういったプログラミングの経験を通して、問題解決能力も養われていくといわれています。
プログラミングの習い事にかかる費用は?
子ども向けプログラミングの習い事にかかる費用は各教室ごとに違いがありますが、目安として紹介します。
主に必要となる費用として
- 初期費用
- 毎月かかる費用
- その他の費用
があります。それぞれの目安を見ていきましょう。
初期費用
はじめにかかる費用としては、「入会金(入塾金)」と「教材費」があります。
- 入会金
目安:5,000円〜20,000円
- 教材費
目安:数千円程度(テキスト代など)
※ロボットプログラミングで、ロボット自体を購入する場合は別途費用がかかる場合もあります。
毎月かかる費用
- プログラミングの習い事は月謝制で毎月一定の金額を支払う場合が多くあります。月謝
目安:平均数千円〜1万円前後
その他の費用
その他の費用として、教室によっては
- 教室運営費
- パソコンやタブレットのレンタル料
など別途費用がかかる場合もあります。
上記の費用感はあくまで目安になります。
何を学ぶコースなのか、月に何回授業があるのかによって費用も変わってくるので、資料請求や問い合わせをしてみるといいでしょう。
プログラミングの習い事を選ぶときのポイント
プログラミングの習い事について種類や費用を見ていきましたが、ここでは選ぶ際のポイントをいくつか紹介します。
教室の雰囲気
プログラミングの習い事は子どもに合った雰囲気の教室を選ぶことが大事です。
雰囲気は通っている生徒の人数や授業形式、年齢層などによっても異なってきます。
雰囲気が合わないと、通うためのモチベーションや学習意欲が下がることも考えられるため、なるべく子どもに合った教室選びが重要となります。
ホームページなどではつかみにくいと思いますので、実際に体験してみて子どもが気にいった教室を選んでいくといいでしょう。
費用
習い事は年単位など長いスパンで通っていくため、費用も大事になってきます。
せっかく子どもが気に入った教室でも、費用の面で通い続けることが難しくなることも考えられます。
費用は月謝のほか、入会金や教材費がかかる場合があるなど教室ごとに異なっています。
長く通うことも考えたうえで、費用面も考慮して選んでいくといいでしょう。
アクセス
教室までのアクセスも重要なポイントになります。
子どもの年齢や、教室の場所によっては送り迎えが必要になってくることもあります。
保護者の仕事などの兼ね合いもあり、送り迎えができなくなって通えないといったこともあり得ますので、無理なく通えるかも含めて考えていけるといいでしょう。
近くに教室がない場合は、オンラインで授業をおなっている教室を探すという手もあります。
子ども自身が楽しめるか
習い事を続けるには子どもが興味を持ち、意欲的に取り組んでいけるかが大事です。
単に続けるだけでなく、好きなことであれば夢中で楽しんでいるうちに先ほど挙げたような多くのスキルも身についてきます。
反面、受け身で取り組んでいても、モチベーションを保つのが難しく、学べることもすくなくなってしまいます。
プログラミングの習い事にも、ロボットやゲームなど取り組む内容は異なってきて、子どもによって興味がわくものも異なっています。
また、教室ごとに得意とする分野や扱っている教材が異なるため、まずはいろいろな教室の体験会に参加して子どもの反応を見てみるといいでしょう。
プログラミングの習い事は体験授業がおすすめ
プログラミングの習い事を選ぶポイントを紹介しましたが、なかなかホームページなどではわからない点もあると思います。
ほとんどのプログラミングの習い事では無料で体験を受けることができるため、一度体験してみることをおすすめします。
基本的に体験授業では、初めてプログラミングに触れる子どもを想定して、タブレットや教材などが用意されていることが多いです。
体験授業の中で講師に教わりながら、簡単なロボットプログラミングやゲーム制作を体験することができます。
体験授業でも「ロボットコース」や「ゲーム制作コース」などのコースを事前に選ぶ場合もありますので、お近くの教室のホームページでご確認ください。
LITALICOワンダーのプログラミング教室
LITALICOワンダーは5歳から高校生を対象とした子どもプログラミング教室を展開しています。
LITALICOワンダーではあらかじめ決められたカリキュラムはなく、子ども一人ひとりの興味・関心やプログラミングの習熟度に合わせて、オーダーメイドでカリキュラムを設計し授業をおこなっています。
子どもの「好き」や「やりたい!」と思える授業によって、子ども自身が積極的に取り組んで、楽しみながら多くのことを学んでいくことにつながっていきます。
無料体験もおこなっていますので、気になった方はぜひ一度お問い合わせください。

プログラミングの習い事についてのまとめ
2020年に小学校でプログラミング教育が必修化されたこともあり、プログラミングの習い事が注目されています。
プログラミングの習い事では、ロボットプログラミングやゲーム制作などを通して、創造力、論理的思考力、問題解決能力などの将来社会に出てからも役に立つスキルを身につけることができるといわれています。
プログラミングの習い事を選ぶ際には、費用や教室の雰囲気、扱っている教材などが子どもに合っていて無理なく通えることが大事になります。
ホームページではわからないこともありますので、まずは体験授業に参加してみるといいでしょう。