最終更新日:2023.08.28
公開日:2023.07.26
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Unityのおすすめ本13選!入門、中級、上級別の参考書を紹介!
現在もっともよく使われているとされるゲームエンジン「Unity(ユニティ)」を、本を読んで学びたい人も多いでしょう。
Unityの解説本は数多く出版されており、難易度だけでなく、Unityを学ぶ切り口も本によりさまざまに異なります。
そこでこの記事では、おすすめのUnity解説本を「入門」「中級」「上級」と3つの難易度に分けて紹介します。
また、Unityで使われているプログラミング言語「C#」の学びを深めたい人のための本もあわせて紹介します。
ぜひ、Unity解説本を選ぶ際の参考にしてください。
Unity参考書の選び方のポイント
Unityを使ってゲームをつくろうと思ったとき、「まずは本を読んで、基本的な知識を身につけよう」と思う人は多いかもしれません。
では、Unityに関する本はどのように選べばよいのでしょうか?
ここではUnityの解説本を選ぶ際のポイントや、Unityを本で学ぶメリットについて説明します。
Unityとは?
Unity (ユニティ)は、Unity Technologies社が開発したゲームエンジンです。
ゲームエンジンとは、ゲーム制作のためのソフトウェアのことです。
Unityは、現在もっともよく使われているゲームエンジンであるといわれています。
スマホゲームの半数以上が、Unityでつくられたものだとされています。
ゲームエンジンには、ゲーム制作に必要な3Dの計算、オブジェクトの配置や影の表示の仕方、メニュー遷移などの機能がまとめられています。
このためUnityはゲーム制作だけでなく、建築設計や自動車開発、製造などの分野でも使われています。
従来のゲームエンジンでは、ゲームをつくるには複雑なプログラムを書く必要がありました。
Unityが従来のゲームエンジンと異なるのは、これらの過程をある程度出来上がった形で用意しているため、複雑なプログラムを1からすべて書かなくてもゲームを制作できる点です。
このためUnityが開発されてからは、ゲーム開発者でない一般の人にとってもゲーム制作のハードルが下がったといわれています。
Unityについては、以下の記事で詳しく説明していますので参考にしてください。
Unityのライセンスの種類
Unityには、無料版に「Personal」「Student」の2つのプラン、有料版に「Plus」「Pro」「Enterprise」の3つのプランがあります。
これらのうち「Personal」は、過去12ヶ月の売上や調達資金が10万ドル以下の個人開発者および小規模企業向けです。
自分の楽しみのためにゲームをつくる場合は、収入が10万ドルを超えることはほぼないと考えられるため、個人の方は無料の「Personal」を利用するとよいでしょう。
(※情報は2023年6月23日時点のものです)
Unityの本・参考書を選ぶポイントや注意点
Unityについて解説した本は、数多く出版されています。
その中から自分に適した本を選ぶには、以下の点に注目してみてください。
学習段階に合わせる
Unityの解説本には、子ども向けの本から大人向けの本、初心者向けの本から上級者向けの本まで、さまざまな種類があります。
これらの中から、Unityについての自分の理解度に合った本を選ぶことが大切です。
理解しやすい解説形式の本を選ぶ
Unityの解説本はマンガ形式のもの、文章での解説が中心のもの、実際のUnityの画面のスクリーンショットやイラストが多いものなど、解説の形式はさまざまです。
1ページあたりの情報量や語り口なども、本により異なります。
できれば本を実際に手に取って、自分が「理解しやすい」と感じる解説形式の本を選ぶとよいでしょう。
使っているソフトと同じバージョンの解説本を選ぶ
Unityには、いくつかのバージョンがあります。
お使いのバージョンと同じバージョンのUnityについて解説している本を選ぶようにしてください。
Unityのバージョンについては、以下の記事で解説しています。
つくりたいゲームを扱っているか(2Dゲーム、3Dゲーム、RPGなど)
2Dゲームや3Dゲーム、スマホゲーム、簡単なゲームから本格的なゲームまで、つくりたいゲームに特化したUnityの解説本があります。
つくりたいゲームが明確になっている場合は、そのゲームに特化したUnityの解説本を選びましょう。
Unityを本・参考書で学ぶメリット
Unityの使い方を学ぶには、本で独学する方法と、プログラミング教室に通う方法があります。
本で独学する方法のメリットは、費用が抑えられることです。
本の購入にかかる数千円の投資だけで、Unityに関する知識を得ることができます。
また、自分の都合にあわせて学べるというメリットもあります。
仕事や用事などの関係で決まった日時に教室に通うことが難しい場合は、本による独学であれば、時間ができたときに学習を進めていくことができます。
わからない部分は納得のいくまで復習できるなど、自分のペースで学べることもメリットの一つです。
Unityのおすすめ本5選【初心者・子ども向け入門本】
ここでは、初心者や子どもが学ぶ場合におすすめのUnity解説本を紹介します。
プログラムの意味がよくわかる!スラスラ読める UnityふりがなKidsプログラミング ゲームを作りながら楽しく学ぼう!
小学校5年生以上の子どもを対象とする本で、すべての漢字や英単語にルビが振られています。
「ブロックくずし」「迷路で追いかけっこゲーム」「FPSゲーム(本人視点のシューティングゲーム)」などをつくりながら、Unityの基本的な使い方やゲーム制作の考え方が学べるようになっています。
この本の画期的な点は、プログラムにもふりがなが振られているほか、「プログラムが何を命令しているのか」ということを日本語で書いた「読み下し文」もついているところです。
プログラムの概念が、子どもにも理解しやすい本だといえるでしょう。
ゲーム制作の流れがわかる!Unityの教科書 Unity 2022完全対応版
はじめてゲーム制作にチャレンジする人を対象とする本です。
プログラミング経験がまったくない人でもわかりやすいよう、平易な言葉で書かれています。
多くのUnity解説本は、サンプルゲームをつくる方法を説明していますが、ゲームづくりに必要な個別の技術の解説にとどまっています。
一方この本の特徴は、個別の技術の解説だけでなく、「ゲームづくりの全体の流れ」も説明している点です。
ゲームを設計するときの考え方が順を追って解説されており、本の解説にしたがってゲームをつくっていく中で、ゲーム制作一連の流れが自然に身についていくでしょう。
不思議とスラスラ読み進められる!マンガでわかる Unityゲーム開発入門
全編にわたり、マンガで解説された本です。
主人公が簡単な2Dゲームをつくるストーリーを追いながら、2Dゲーム制作の基礎を学ぶことができます。
「Unityの解説書を読んでも、文字だらけで読む気が起きない。専門用語の説明に専門用語が使われており、結局、ある程度の知識がある人向けの内容になっている。じゃあ、ズブの素人である筆者のような人間が一から勉強して、その内容をマンガにしよう。」
このような思いから誕生した本だけに、不思議とスラスラ読み進めることができます。
同じ思いでUnityの勉強を挫折した経験がある人は、一度手に取ってみてほしい本です。
じっくり理解したい人に。たのしい2Dゲームの作り方 Unityではじめるゲーム開発入門
ゲーム制作、Unity、プログラミングのすべてにはじめて挑戦する人を対象とする本です。
ゲーム制作が極力シンプルに、わかりやすく学べるよう、扱うゲームは2Dゲームに絞られています。
第1部では「ゲームを作る準備」としてゲーム制作の基本的な考え方とUnityについて学び、第2部と第3部で具体的にゲームをつくっていきます。
文字が多いため、じっくり読み込んで理解したい人におすすめの本です。
スマホ用に改良するところまで学べる!Unity2021入門 最新開発環境による簡単3D&2Dゲーム制作
3Dの「玉転がしゲーム」、2Dの「ヒヨコ玉を撃ち落とすゲーム」、3Dの「障害物走ゲーム」をつくりながら、Unityの基本的な使い方を学べる本です。
最後の章では、「障害物走ゲーム」をスマホ用に改良するところまで学べます。
Unityを取り巻く環境や、「なぜ、いまUnityが支持されているのか」ということなどの解説もあり、さまざまなソフトウェアの中でのUnityの立ち位置もわかります。
Unityを使う目的がはっきりしている人に特におすすめの本です。
Unityのおすすめ本2選【中級者向け】
ここでは、中級者向けのUnity解説本を紹介します。
Unityでゲームをつくったことがある人が、2冊目の本として選ぶのにおすすめの本です。
現役ゲーム作家にスマホゲームのつくり方を学ぼう!Unityの寺子屋 定番スマホゲーム開発入門
プログラミングもゲーム制作も未経験の人が対象となっており、Unityのインストール方法から解説されているものの、Unityで使われるプログラミング言語「C#」の基礎的解説は割愛されています。
このため、C#の基礎はすでに学んだ人に適している本です。
C#の基礎については、この記事ののちの章で紹介する姉妹本「UnityではじめるC# 基礎編」で解説されています。
扱われているサンプルゲームは、現役のゲーム作家であるいたのくまんぼう氏が、実際のスマホ市場に沿った実践的なゲームを制作したものです。
中級者向けではありますが、画像や図も多く、平易な語り口でわかりやすい内容になっています。
C#が苦手な人に。見てわかるUnity Visual Scripting超入門2021対応
Unity2021から追加されたビジュアルプログラミング言語「Visual Scripting」を使ってゲームをつくる方法を解説した本です。
Unityでゲームをつくるには、C#を使えるようになっている必要があります。
しかし「C#という言語の壁」を超えることができず、諦めてしまった人も一定数いるかもしれません。
この本はそのような人に向けて、C#を使わずに、Visual Scriptingを使ってUnityを操作し、簡単なゲームをつくる方法を解説しています。
Visual Scriptingは、プログラミング言語を使わずにプログラムをつくりたい人のために登場したUnityの新機能です。
画面上に表示されるパネルのような部品をつなげていくことで、プログラムをつくっていきます。
C#を使わないものの、Unity全体の機能を解説している本ではないこと、そして「Unityにはどういう機能があるのか」ということはすでにわかっている必要があることから、中級者向けの本であるといえます。
Unityのおすすめ本3選【上級者者向け】
ここでは、Unityを使った本格的なゲーム制作などを学びたい方におすすめの本を紹介します。
ソーシャルゲームづくりの流れがわかる!スタートアップ・個人で作れるスマホ向け Unityソーシャルゲーム開発ガイド
Unityの使い方の解説がメインではなく、個人やスタートアップ企業などがソーシャルゲームを企画・開発し、マーケットに公開し、運用するまでを解説した本です。
コンセプトの決め方やサービス利用者の想定方法などの企画の固め方、開発スケジュール設定などの最初のステップから、リリースしたアプリをどのように宣伝するか、アプリのアップデート方法まで、ソーシャルゲームづくりの一連の流れを知ることができます。
内容の難易度としては、UnityやPHPの入門本を学習したことがある人向けとなっています。
手元に置いておきたい辞書的な本。Unityゲーム プログラミング・バイブル 2nd Generation
Unity初心者を卒業した人(簡単なサンプルを制作できるレベルの人)に、1ランク上の情報を届けるための本です。
第一線の開発現場で活躍する23人の著者が、基本コンポーネントやグラフィックス、ネットワークや開発支援などの7セクション、合計37のトピックについて執筆しています。
「できるだけ多くのジャンルやテーマを収録し、役立つ情報を網羅する」という目的でつくられた、辞書的な本だといえます。
デザイン業務に携わる人のバイブル。Unityデザイナーズ・バイブル Reboot
22人の著者が26のテーマについて執筆した本です。
主にゲームのデザイン業務に携わる人を対象としており、Unityのグラフィックやデザイン関連の機能にフォーカスを当てています。
「Unityってなぁに?」という入門編のテーマから、2D AnimationやTilemapなどの基本コンポーネントの解説、PhotoshopやBlenderなどの外部デザインツールとの連携方法まで、幅広く解説しています。
UnityとC#が学習できるおすすめ本3選
Unityで使用するプログラミング言語「C#」についても学びたい場合には、以下のような本があります。
C#を習得するための「訓練」ができる本。スラスラ読める Unity C#ふりがなプログラミング
C#をマスターすることを目標として書かれた本です。
プログラミング言語を理解できるようになるには、外国語を学ぶ際と同じように、「プログラムを読み、入力し、エラーが出たら直す」という作業を繰り返して、脳を訓練する必要があります。
筆者は、「初学者が挫折する理由の一つは、十分な訓練をせず、短期間で理屈だけを覚えようとするから」だといいます。
そこでこの本では、「訓練」を順を追って提供しています。
プログラムの上に「意味」を表すふりがなが振られており、繰り返し目にすることで「何を意味しているのか」を覚えていくようになっています。
プログラムの「読み下し文」も掲載されており、英数字と記号の羅列であるプログラムが「何を言っているのか」がわかります。
さらに、サンプルプログラムを入力して「何が起きるのか」を実際に体験する仕組みになっています。
わかりやすさと再現性に定評!UnityではじめるC# 基礎編 改訂版
Unityでスマホゲームをつくりたい人のための、C#の入門書です。
序盤では、短いプログラムでさまざまな文法を学びます。
後半では、現役ゲーム作家いたのくまんぼう氏が制作した「脱出ゲーム」と「物理パズルゲーム」をつくりながら、C#だけでなくUnityUIやアニメーションなども学んでいきます。
本書は、2016年に出版された書籍の内容を、Unity2020にあわせてアップデートした改訂版です。
2016年版で学んでアプリをリリースし、収益化にも成功し、ゲーム作家として独立した人も何人もいるということも書かれています。
したがって、わかりやすさと再現性には定評がある本だといえるでしょう。
困ったときのお助け本!現場ですぐに使える! Visual C# 2022逆引き大全 500の極意
Microsoft社の「Visual Studio」という統合環境上で動くC#「Visual C#」の最新版(2023年6月現在)である「Visual Studio 2022」について解説した本です。
基本動作や基本用語、基本プログラミングや文字列操作、エラー処理やデバッグなど、合計500の「Tips(助言)」がまとめられています。
困ったときにすぐ調べられるよう、手元に置いておきたい本です。
Unityが学べるプログラミング教室
Unityについて学べる本は数多く出版されており、その切り口もC#や、グラフィックなど、それぞれ異なります。
このため、「自分に合う学び方を見つけるには、ある程度Unityについて知っていなければならない」という矛盾が生じるかもしれません。
また、本で独学していると「ここをもっと知りたい」「わからない部分を誰かに聞きたい」という気持ちになることもあるでしょう。
このような場合は、プログラミング教室に通ってUnityを学ぶ方法もあります。
プログラミング教室でUnityを学ぶ
プログラミング教室は、IT企業や教材メーカー、学習塾などさまざまな会社が運営しており、受講スタイルも講義型やマンツーマン型、教室に通って学ぶ形式やオンライン受講形式などがあります。
プログラミング教室で扱うソフトウェアも、さまざまに異なります。
中には、Unityが学べるプログラミング教室もあります。
LITALICOワンダーでは、5歳から高校3年生までの子どもを対象とするプログラミング教室を、教室とオンライン形式で運営しています。
Unityは、「ゲーム&アプリエキスパートコース」で学ぶことができます。全国どこからでも受講できるオンライン受講と、教室受講が選べます。
※LITALICOワンダーの一部の教室では「ゲーム&アプリエキスパートコース」は開講していません。
「ゲーム&アプリエキスパートコース」を開講している教室は、各教室のページで確認することができます。
また、ビジュアルプログラミング言語「Scratch(スクラッチ)」を使ってプログラミングを学ぶ「ゲーム&アプリプログラミングコース」や、ブロックを組み合わせてさまざまなものをつくる人気ゲーム「マインクラフト」を通してプログラミングを学ぶ「マインクラフトクリエイトコース」など、さまざまな切り口でプログラミングを学ぶコースをご用意しています。
LITALICOワンダー通塾生のUnity制作作品
ここでは、LITALICOワンダー通塾生がUnityで制作した作品をご紹介します。
クリエイターネーム:しらたき、いんでぃご
「LITALICOワンダー秋葉原」の先生とともに「マスクまんじゅう」という名のチームを組み、アイデアを出し合い、計画書をつくったりして、画像や3D素材、ストーリーなども完全にオリジナルで制作したゲームです。
チームメンバーと相談しながら、本格的なゲームをつくることができた点が楽しかったそうです。
クリエイターネーム:はるぱる、おいしいごはん、ぐーたらうさぎ
「はるぱる」「おいしいごはん」「ぐーたらうさぎ」の3名のクリエイターが「不思議な切り札 / ふしぎなきりふだ」というチームを結成して作成したゲームです。
アイテムを集めたり合成したりしてダンジョンを攻略し、クリアタイムを競う神話系のファンタジーゲームになっています。
当初はBGMにあわせてボタンを押すと敵にダメージを与えられる音楽ゲームを想定していましたが、ゲームが単調になってしまったり、曲を集めるのが大変なことがわかり、アイテムを合成することでダンジョンを攻略するゲームへと企画を変更。
皆で知識を出し合い、協力できた点も成長につながったと実感したそうです。
クリエイターネーム:せろりん(高校1年生)
ワイヤーを使って自分が飛び回り、ドラゴンを倒すアクションゲームです。
「ある漫画に出てくる立体起動装置のようなものをつくりたい」という思いからはじまったゲーム制作でしたが、Unityでのゲーム開発がはじめてだったので、苦労したとのこと。
剣を振った軌跡が表示される機能の実装や、ワイヤーが届く範囲をひと目で分かるように色分けして表示する機能などにせろりんさんのこだわりが見えます。
はじめてのUnityでのゲーム制作ですが、80%ぐらいの納得度が得られたとのこと。
次は「もっときれいにプログラムが書けるようになりたい」という目標が生まれたそうです。
LITALICOワンダーではどのコースも決まったカリキュラムはなく、一人ひとりの興味・関心や習熟度に沿ってオーダーメイドで授業がつくられます。
教室・オンラインともに無料体験授業もおこなっています。
子どもがプログラミングやゲームづくりなどに興味を持っている場合は、お気軽にお問い合わせください。
Unityのおすすめ本まとめ
Unityについて解説している本は数多く出版されており、その切り口や難易度もさまざまに異なります。
現在もっともよく使われているゲームエンジンだといわれているUnityを「ぜひ使えるようになりたい!」という人は多いかもしれません。
ぜひこの記事を参考に、自分の得意な学び方に合ったUnity解説本を見つけて、Unityの世界に飛び込んでみてください。
子どもが本で学んでいくうち、「わからない部分を誰かに聞きたい」「もっと学びを深めたい」という思いを持つようになった場合は、プログラミング教室で興味を伸ばしていく方法もあります。
LITALICOワンダーでは、5歳から高校3年生までの子どもがプログラミングを学べるコースをご用意しています。ぜひご検討ください。